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東京オフィス賃料、22四半期連続で上昇

 JLLは16日、2017年第3四半期の「ジャパン プロパティ ダイジェスト(JPPD)」を発表した。日本のオフィス、リテール、ロジスティクス、ホテル市場における市況、需要や空室状況、賃料・価格動向および12ヵ月予測をまとめたもの。

 当期の東京オフィス市場は、Aグレードオフィスの坪当たり平均月額賃料が3万6,605円(前期比0.2%上昇)と22四半期連続上昇。しかしながら上昇ペースは3四半期連続で減速した。空室率は3.0%(同0.1ポイント上昇)と4四半期連続上昇、8四半期ぶりに3%台を示した。価格は、前期比で0.1%上昇、前年比で3.2%上昇。上昇は22四半期連続となったものの上昇ペースは2四半期連続で減速した。引き続き国内外の投資家の関心は強くなっており、取得競争が続いている。

 今後12ヵ月については、17年にかけて堅調な需要が既存・新規供給ビルの空室を吸収し、空室率は3%台で推移するとみられることから、賃料は緩やかな上昇基調を継続する見通し。

 大阪のオフィス市場は、Aグレードオフィス坪当たり平均月額賃料が1万8,253円(同1.1%上昇)と、13四半期連続で上昇した一方で、上昇ペースは2四半期ぶりに減速。空室率は2.6%(同0.1ポイント低下)と、3四半期連続で低下した。

 今後12ヵ月は、賃貸市場が空室率5%を下回って推移、賃料の上昇基調を下支えする見通し。投資市場では、賃料上昇と投資利回りの低下を反映して、価格は上昇する見通しであるとした。

 東京の店舗市場は、平均月額賃料が7万9,490円(同横ばい)と、20四半期ぶりに踊り場を迎えた。価格は、前期比0.1%下落、前年比0.4%増加となった。

 物流市場は、平均月額賃料が4,199円(同1.6%上昇)、空室率が4.2%(同1.0ポイント上昇)。

 ホテル市場の需要については、17年1~7月の訪日外国人客数は1,640万人(同17.3%増)に。東京都の延べ宿泊者数は、17年初来6月までの累計で2,650万人。そのうち、外国人宿泊者数は920万人(前年比14%増)、日本人宿泊者数は1,730万人(同3%増)。


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