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共助による地域づくり、資金・人材の供給が課題

 国土交通省は13日、今後の共助による地域づくりのあり方検討会のとりまとめを公表した。

 同検討会は、2017年8月に設置。これまで6回にわたり、共助による地域づくりの現状や課題、今後の取り組み・施策の方向性等を議論してきた。とりまとめでは、その内容をまとめた。

 とりまとめでは、共助による地域づくりの課題を、地域づくりに必要なモノ(空間、特産物、文化)とヒト(人材、ノウハウ)、カネ(資金)が必要なところに供給されない「モノ、ヒト、カネの偏在や埋没」と、自助・公助の二分律で評価されることが多く、共助にまつわる、例えばNPO等の活動に十分な資金や人材が投入されない「既存の社会システムの限界」と設定。「地域住民」、「地域組織」、「NPO」、「企業」、「地域金融機関」、「大学等の教育機関」、「地方公共団体」の7つの主体が、それぞれの役割を担いながら協働することで課題解消が実現するとした。

 今後の取り組み・施策としては、地域づくりに関わる主体の間で、地域づくりの目標や課題について議論するプラットフォームを用意することを提案。世代やテーマに応じて「子どもチャレンジ」や、「幸雲南塾」等の地域自主組織を立ち上げている島根県雲南市等の事例を取り上げ、地域課題の内容に合わせて関係者が集合できる環境を整備すればよいとした。

 公共物を活用した共助による地域づくりも、一層拡大すべきと指摘。17年の都市公園法改正に基づく公募設置管理制度等の取り組みを推進し、地域住民や民間事業者が主体的に公共物の管理に関与できるよう工夫していくことが重要であるとした。


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