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大和ハ、建設現場へのロボット導入加速

実証実験に用いる「耐火被覆吹付ロボット」

 大和ハウス工業(株)は、建設現場の働き方改革の一環として、鉄骨の柱や梁をロックウール・モルタルで耐火被覆吹付する「耐火被覆吹付ロボット」を開発。16~18日の3日間、「ダイワロイネットホテル東京有明」(東京都江東区)の建設現場において、同ロボットを使用した実証実験を行なう。

 重要な建設工程である耐火被覆吹付作業は人手不足が深刻であり、また作業員からもロボット化の要望が高かったことから、2017年5月に開発に着手。産業用ロボットアームと走行台車、昇降台車を組み合わせた試作品を完成させた。

 ロボットを用いることで、通常、3人の職方が必要になる耐火被覆吹付作業が2人でできるようになる。作業スピードも人の2倍以上で、耐火被覆工事の工期も約20%削減できる見込み。作業品質についても、熟練工レベルの品質を一定で確保できるようになる。今後は、同ロボットをベースに塗装工事や危険な高所作業への応用など各種ロボットアーム利用を検討、さらなる作業時間短縮を目指しBIM(Building Information Modeling)との連動も検討していく。

 16日に行なわれた見学会で同社代表取締役専務執行役員・技術本部長の土田和人氏は、「当社グループでは21年4月に完全週休2日制を目指しており、その実現に向け職方の労働環境改善のためにロボットを開発した。今後は改良を重ね、小型化軽量化を図り、19年度実用化を目途に量産できる体制を整えていく。1体当たりのコストは数百万円程度を見込み、他社への販売も視野に入れている」などと述べた。


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