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レオパレス、IoT活用でサービス向上

 (株)レオパレス21は17日、「不動産×AI・IoT 不動産テックの現在と未来」をテーマにしたプレスセミナーを開いた。

 セミナーでは、同社建築企画部資材開発課設計課長の大木宏樹氏が、自社のIoTツール活用の現状を説明した。同社は2002年、業界ではいち早くブロードバンドサービスを管理物件に導入。16年からは、スマートフォンによる家電制御、クラウド型防犯カメラ、スマートロック、エントランスロックの顔認証等の管理物件への実装を展開してきた。同氏は「管理物件3万6,000棟へのネットワークインフラを活用することで、いち早くIoTツールを導入でき、管理性や防犯性、居住性、利便性において他社と差別化できた」と語った。

 同社は現在、自社管理物件に基地局を設け、周辺管理物件との間で無線ネットワークを構築する実験も展開している。同氏は「低層アパートへの基地局設置は、電波の伝搬性で不利だが、管理戸数の多さでデメリットを解消し、新たなインフラを拡充し、賃貸物件のサービス充実と、空き家の新たな活用手法への利用、ネットワークの開放による地域社会への貢献を図っていきたい」などと抱負を語った。

 またセミナーでは、東京大学大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻准教授の山崎俊彦氏が不動産業におけるAI・IoT活用の可能性について講演。同氏が行なってきた、ITを活用した直感的な間取り検索、物件の推薦、家賃予測、物件の定量化等の成果を披歴し「これまで、営業マンが“なんとなく”行なってきた希望の間取り検索や物件推薦は限界がある。AIやIoTを活用することで、ユーザーに“刺さる”物件推薦や家賃の予測と理由説明、室内環境の定量化などが実現できる」とした。

「AIやIoTを活用することで、営業マンがなんとなく行なってきたことの限界が超えられる」などと話す山崎氏


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