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細田、武蔵境の建売に古民家の古材を再利用

「グローイングスクエア武蔵境ストロングスマート」全景
古民家の部材を使ったモデルハウスのLDK。角型のあらわし梁は、正門の横材として使われていたもので、細かい彫刻も施されている

 (株)細田工務店は、長期優良住宅・ZEH・NearlyZEH仕様の建売住宅「グローイングスクエア武蔵境ストロングスマート」(東京都西東京市、総戸数17戸)の1期販売(戸数未定)を、6月中旬から開始する。

 同物件は、JR中央線「武蔵境」駅徒歩17分(バス5分バス停徒歩2分)、すぐ近くに玉川上水が流れる住宅地内に立地。建物は、在来工法2階建て、敷地面積110~115平方メートル、建物面積91~103平方メートル、2LDK~4LDK。全戸ほぼ竣工している。

 開発地は、地元の名士が所有していた邸宅跡地で、築140年と推定される古民家や蔵が建っていた。同社は2017年初に土地を取得。地元住民から建物保存の要望があったことや建売住宅の新たな付加価値付けの検証として、古民家の古材をモデルハウスに活用した。蔵の再利用も検討したが、建物が傷んでいたことや現行法への対応が難しかったことで断念した。

 モデルハウス(TSUGUIE)では、玄関ホールの装飾に古民家の戸襖を使ったほか、建物内にあった照明、天井板を再利用した。また、古民家の廊下板を畳コーナーの壁面化粧板やキッチンカウンターの壁面化粧板に、梁3本を再加工しリビングの化粧梁とした。モデルハウス以外にも、全戸に備わる花壇やラティス、鉢カバーに古材を再利用している。

 一方、モデルハウス含めた全戸にHEMS、PV、エコキュート等を装備。各部屋に、温度・湿度・照度センサーを設置。1世帯にひとつタブレット端末を付与。アプリケーションによりエアコン、給湯器、カーテン、加湿器、シャッター、ドアホンなどをタブレットやスマートフォンでコントロールできる。ユーザーが設定しておくことで、起床時や日没時、帰宅時などに複数の家電やシャッターを同時制御することや、Wi-Fiにつながった携帯電話を持つ家族の帰宅・在宅確認などもできる。

 販売予定価格は、5,000万円台~7,000万円台。

洗面鏡の廻り縁も古民家の額縁を再利用
モデルハウス以外でも、外構のラティスや花壇等に古材を活用している


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