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安全施工へ向けロボット導入/積水ハウス

上向き作業用アシストスーツを着用して作業をしている様子

 積水ハウス(株)は13日、「上向き作業用アシストスーツ」と「天井石膏ボード施工ロボット」の説明会を開催した。

 建設業では高齢化が進んでおり、施工力の確保が大きな課題となっている。今回、作業負荷軽減が求められる住宅施工現場の中でも、天井石膏ボード張りの上向き姿勢の作業負荷に着目。同作業は、脚立を使った高所作業が多く、長時間上向きで作業しなければならず、体への負荷が大きいことから、「上向き作業用アシストスーツ」と「天井石膏ボード施工ロボット」の現場への導入を決定した。

 「上向き作業用アシストスーツ」は、米国のEksoBionics社が開発した「EksoVest(エクソベスト)」を、(株)ダイドー(大阪府河内長野市、代表取締役社長:追田尚幸氏)とともに日本の施工従事者向けに改良。上半身に装着するタイプで、充電の必要がないガススプリングが動力源として、施工者をサポートする。着用することで、施工従事者の疲労や負担を軽減することができ、安全性、生産性の向上が期待できる。

 「天井石膏ボード施工ロボット」は、サービスロボット開発の(株)テムザック(福岡県宗像市、社長:髙本陽一氏)と研究開発・検証等を進めているロボット。運搬・持ち上げロボット「Carry(キャリー)」とビス固定ロボット「Shot(ショット)」の2台のAI搭載ロボットで構成。自走式で、天井の石膏ボードの施工作業を自動で進めるため、施工従事者の負担軽減が最大7割程度(障害物がなく、ロボットが稼働できる面積の割合)見込めるという。

 今後について、アシストスーツは着やすさや可動域の検証、防水性の向上などを行ない、2018年12月より施工現場に順次導入する予定。施工ロボットは、小型化や機動力の向上を図り、20年の実用化を目指していく。

天井石膏ボード施工ロボット


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