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都心Aクラスビル賃料、リーマン後最高値に

 三幸エステート(株)は2日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づくオフィスマーケット指標「オフィスレント・インデックス」2018年第2四半期(4~6月)版を発表した。

 東京都心部のAクラスビル(延床面積1万坪以上、基準階床面積300坪以上、築年数15年以内)の賃料は、1坪当たり3万6,952円(前期比1,939円増)と、3期連続の上昇。11期ぶりにリーマンショック後の最高値を更新した。空室率がファンドバブル時水準まで低下したことによる貸し手優位の市場環境で、賃料の横ばい傾向に変化が見られた。空室率は1.2%(同0.6ポイント低下)と、5期連続の低下。1.2%まで下がったのは07年第3四半期以来。築浅ビルはもちろんのこと、建築中のビルも強い引き合いを集めている。

 Bクラスビル(基準階面積200坪以上でAクラスに含まれないビル)は、1坪当たり賃料が2万732円(同688円増)と2期連続の上昇。2万円台前後の水準を6期連続で維持している。空室率は0.9%(同0.1ポイント低下)と、7期連続のマイナス。統計開始(00年第1四半期)以来となる最低値を3期連続で更新。需要は強いものの、空室率の低下ペースは緩やかで、低下余地も乏しくなっている。

 Cクラスビル(基準階面積100坪以上で200坪未満。築年数制限なし)は、1坪当たり賃料が1万5,919円(同293円減)と4期ぶりの下落。空室率は1.1%(同0.3ポイント低下)と、00年第1四半期の統計開始以来の最低値を11年ぶりに更新した。10年第3四半期の10.7%をピークとする長期低下傾向が7年以上連続しており、需給バランスは引き締まっている。


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