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共働き30歳の住まいづくり、余白空間を提案

 旭化成ホームズ(株)は22日、「共働き家族研究所」による「共働き30歳の家づくりの意識」に関する調査結果を発表した。

 同調査では、持ち家率が増加傾向にある20歳代後半~30歳代前半の子育てスタート期の夫婦に着目。夫婦間の意識や実態を調査した。一戸建て注文住宅を契約した(ヘーベルハウス居住者、一般モニター)共働き世帯の既婚男女を対象にウェブ調査。2013~17年に建築請負契約をした、契約時25~34歳で、子供がいない・妊娠中・0~2歳の世帯「30-0DEWKS(デュークス)」(N=184)と、12~17年に建築請負契約をした、契約時に35~44歳世帯で、子供が5~8歳、夫婦と子の世帯「40-6DEWKS」(N=64)を調査し比較した。

 「30-0DEWKS」は、「夫婦で家計を支え合う」、「夫婦で働き続ける」、「夫婦で家事協力していく」、「子供の教室・しつけに夫婦でかかわる」などが共通認識で非常に高かった。「40-6DEWKS」は、夫婦の年収差が小さいときは就業継続の意識が高く、年収差が大きいと意識が低かったが、「30-0DEWKS」は、年収差の大小に関係なく、就業継続の意識が高かった。家づくりのきっかけについては、「30-0DEWKS」が「家族が増えること」が起点になっているのに対し、「40-6DEWKS」は子供の入学等で「ライフスタイルが定まったこと」が起点となっていたことから、「30-0DEWKS」は、共働きの継続を前提に、将来を見越して早い時期に家を建て、長く住むことを想定していることなどが分かった。

 調査を踏まえて同社では、今後の家づくりに求められる設計の工夫などを考察。「30-0DEWKS」の間取りの特徴として、LD続きの畳部屋の採用率が高いことや、LDに子供の学習スペースを設けるプランが、子育て世帯に人気が高いことから、主に幼児期に求められる畳部屋の機能((1)床に近い生活が送れる、(2)布団や遊具、かさばる物が置ける、(3)空間に柔軟性がある、(4)子供の物がLDに出ない)と、児童期や子供の成長後に求められる「+NEST」の機能((5)キッチンのそばに子供の居場所がある、(6)将来は大人空間として使える)の6つの機能を一つにまとめた3~4帖のBLANK(余白)空間を提案するとした。


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