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IoTマンション実現に向け、NTT西と共同実験

実証実験を行なう社宅のエントランス

 (株)長谷工コーポレーションは12日、西日本電信電話(株)と共同で、ICTを活用した次世代型集合住宅「IoTマンション」の実現に向けた実証実験を開始すると発表した。

 長谷工は、BIM普及への取り組みや、建設作業所の測量・管理・検査におけるドローン活用、AR・VR技術を用いた検査などについての実証を行なってきた。NTT西日本は、不動産にICTを組み込み居住者の利便性を向上させる「ちょっと未来の暮らし創造プロジェクト※2」を推進してきた。今回の実証実験は、両社のノウハウをいかし、次世代型集合住宅に向けた「IoTマンション」のあるべき姿を共同で検討するのが目的。

 実証実験は、長谷工グループが手掛けるマンションの共用部設備(エントランスの共同玄関電子錠、宅配BOXなど)に、NTT西日本のICTを連携。マンションの利便性の向上を目指すもの。

 長谷工が千葉県市川市に所有する社宅に、顔認証によりマンションエントランス共同玄関電子錠を開錠するシステムと、顔認証によりデジタルサイネージに宅配BOXへの着荷を通知するシステムを設置。動作・精度を確認する。実験は、2019年3月末まで実施。長谷工は、居住者へのインタビューやアンケート、マンションの設計・施工・管理面からの機能・事業性の検証を実施。NTT西日本は、ICTシステム面からの機能・事業性の検証を行なう。

 長谷工は、共同実証で得られた成果を利用し、新築のIoTマンション第1弾を19年度中に完成させる方針。IoTによりさまざまな住宅機器・情報機器が保有する情報とマンション居住者情報をつなげ、居住者へ快適な生活を提供するだけでなく、マンション管理会社にも有用な情報を提供していく。


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