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ナイス、寺島実郎氏迎え新春経済講演会

講演会の模様

 ナイス(株)は25日、グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)で、2019年新春経済講演会を開催。同社のパートナー会に加盟する工務店関係者が多数参加した。

 今回は、(一財)日本総合研究所会長の寺島実郎氏が「世界の潮流と日本の進路」をテーマに講演した。

 寺島氏は、1990年代以降の国内外の各種経済指標をもとに、日本経済が今置かれている状況について解説。日本の産業が「データリズムの時代」に完全に乗り遅れていること、過去三十年にわたり勤労者の可処分所得が全く伸びていないことなどを指摘。「2000年以降の家計消費構造の変化をみても、家賃地代など住関連消費は減少している。逆に通信費や小さな買い物は増えており、デフレ型ビジネスモデルばかりが伸びている」などと語った。こうした背景のもとで、住宅産業が伸長するためのヒントとして、「高齢化社会をコストの増加とみるのではなく、老人が参画できる社会制度の設計(ジェロントロジー)で乗り切る事」「中央リニア新幹線や圏央道など移動交流インフラの変化によるインパクトを取り込むこと」などを提示した。

 続いて、すてきナイスグループ代表の平田 恒一郎氏をはじめ経営陣が、同社の今後のグループ方針について説明。企業経営における国際的な潮流となりつつある「SDGs(持続可能な開発目標)」について、ZEHや長期優良住宅の普及、住宅・非住宅含めた木質化の加速、木材の地産地消などのグループ事業を関係各社とともに伸長させることで「事業発展と社会課題解決を両立するSDGsビジネスを確立していく」(平田氏)とアピールした。


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