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創業の地、宮崎を業務改革の拠点に/旭化成H

 旭化成ホームズ(株)は1日、同社の創業地である「旭化成グループ 延岡工場」(宮崎県延岡市)を報道陣に公開した。

 旭化成(株)は、1923年に創業者である野口 遵氏が、延岡に化学肥料を製造するためのカゼレ式アンモニア工場を建設したことを機に創業。その後、繊維やケミカル製造などの「マテリアル事業」、住宅や建材などを扱う「住宅事業」、医薬、医療などの「ヘルスケア事業」を中心に成長してきた。72年スタートの住宅事業は、今では同社グループ売り上げの30%を占め、30年間で約5倍と堅調に成長している。

 延岡工場には、旭化成ホームズ 設計本部 延岡入力センターと旭化成アビリティ(株)が拠点を構える。

 入力センターは2004年開設の、ホームズ初となる延岡の業務拠点。全国の支店からの依頼によるヘーベルハウス意匠図のCAD入力と構造検討業務などを行なっており、現在92人が勤務している。1ヵ月で約8,000件のCAD図、約3,000件の部材割付図を作成しており、同社が設計センターを設ける東京・大阪と比べても最大規模となる。

 旭化成アビリティは旭化成グループの障がい者雇用特例子会社で、従業員335人のうち、身体・知的・精神など障がいのある292人が勤務し、グループ会社のデータ入力やCAD作成といった業務を請け負っている。特に住宅事業では多くの業務を委託。新築住宅の竣工データのスキャニングや製本・保管まで担っており、へーベルハウス「60年点検システム」の根幹を支えている。

 同日会見した同社代表取締役社長の川畑文俊氏は、「入力センターや旭化成アビリティの業務を海外に移転するという話が出たこともある。しかし、日本人のスタッフと意思疎通がとれることは業務上とても大切なこと。また、創業の地・延岡において雇用を創出することで、まちに寄与したいと考えている」と話した。

「延岡での業務が旭化成ホームズの業務改革や働き方改革を支えている。来年度には『業務改革・IT戦略本部』を新設する予定で、さらに生産性の向上を図っていきたい」と話す川畑社長


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