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IoT活用し、患者の行動フロー等を解析

実証実験のイメージ

 三井不動産(株)とセンスウェイ(株)(東京都中央区、代表取締役社長:神保雄三氏)は6月より、地域でIoT普及・活用を目指す「柏の葉IoTビジネス共創ラボ」のヘルスケア・ワーキングのプロジェクトとして、病院内の患者の行動フローと滞留箇所の可視化・定量化を解析するプロジェクトを開始したと発表した。柏の葉キャンパスにある国立がん研究センター東病院において実施している。

 今後、人口の高齢化に伴う外来患者の増加や医療従事者自身の高齢化に伴い、医療税源が不足することが予測されている。しかし限られた財源の中で病院の新築・改築等による患者サービスの改善は難しく、現在の資産を効率的に運用することで病院の機能を拡張することが求められている。

 そこで、同実証実験では、センスウェイが提供する個別識別タグと滞留計測器を使い、病院内の患者の行動フローの人流把握を行なう。
 滞留計測器の周辺に個別識別タグが近づくと、自動的にそれが記録される。この機能を活用し、患者が診察の際に持ち運ぶ受診票ファイルに個別識別タグをつけ、院内の複数地点に設置された滞留計測器で患者の院内における位置情報を自動的に記録・蓄積。データを解析することで、患者の待ち時間等のストレスの緩和や診察件数の増加を目指していく。

 今後、同プロジェクトをモデルケースに、他都市でも展開し社会課題への解決に取り組んでいく考え。


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