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都心5区の既存M価格、全タイプで最高値を更新

 (一財)日本不動産研究所は16日、「住宅マーケットインデックス2019年下期」の調査結果を発表した。アットホーム(株)と(株)ケン・コーポレーションが提供した賃貸・分譲マンション事例データを、東京23区の新築・既存(築10年)マンションを、大型(80平方メートル以上)・標準(40~80平方メートル未満)・小型(40平方メートル未満)に分け、賃料・価格等を集計・分析した。調査期間は19年7~12月。

 1平方メートル当たりのマンション賃料は、都心5区で新築が大型6,460円(前期比0.1%下落)、標準4,763円(同0.7%上昇)、小型4,574円(同1.2%上昇)。既存は大型5,761円(同0.1%下落)、標準4,370円(同0.6%上昇)、小型4,315円(同1.2%上昇)となった。新築および既存の大型タイプは、前期の最高水準と比べてほぼ横ばいで、高止まり傾向にある。また新築および既存の標準タイプは5期連続上昇して最高値となった。新築の小型タイプは、08年上期に次いで2番目に高い水準。

 東京23区では、新築が大型5,469円(同2.2%上昇)、標準3,464円(同1.2%上昇)、小型3,794円(同0.5%上昇)。既存は大型4,886円(同2.2%上昇)、標準3,212円(同1.2%上昇)、小型3,585円(同0.4%上昇)だった。新築および既存のすべてのタイプで15年以降緩やかな上昇傾向が続いている。また、新築と既存の大型タイプはともに前期の最高値を更新した。

 1平方メートル当たりのマンション価格は、都心5区の新築が大型109万3,000円(同43.3%下落)、標準121万2,000円(同12.6%下落)、小型148万4,000円(同5.0%上昇)。既存が大型153万7,000円(同2.9%上昇)、標準124万9,000円(同3.9%上昇)、小型110万6,000円(同2.8%上昇)となった。新築の大型と標準の下落は中央区の選手村跡地の大量供給が主な要因。新築の小型および既存の全タイプは最高値を更新した。

 東京23区では、新築が大型116万5,000円(同26.1%下落)、標準103万円(同7.8%下落)、小型126万7,000円(同8.7%上昇)。既存は大型91万7,000円(同7.1%下落)、標準86万4,000円(同4.3%上昇)、小型90万7,000円(同0.9%下落)だった。新築の大型タイプの価格低下は選手村跡地の大量供給が主因。また、新築の小型は最高値、既存の標準タイプは14年下期から11期連続で最高値を更新した。


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