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札幌で同社初の病院不動産開発/三菱地所

新「札幌南徳洲会病院」イメージ

 三菱地所(株)は13日、「(仮称)札幌南徳洲会病院建替計画」(札幌市清田区)に伴う病院施設の新築工事に着手したと発表。三菱地所が病院不動産を開発するのは初めて。

 医療法人徳洲会が所有・運営する「札幌南徳洲会病院」の建替事業。診察・入院機能を継続しながら病院の機能更新を行なうため、同区内の別の場所で新たな建物を開発・移転する。竣工後は三菱地所が建物を保有して徳洲会に賃貸し、徳洲会が運営する。

 新たな建物は、札幌市営地下鉄東西線「大谷地」駅から車で約10分に立地。敷地面積は約1万105平方メートル。鉄筋コンクリート造・一部鉄骨造地下1階地上2階建て、延床面積約7,180平方メートル。病床数は88床。「Hospitality」、「Healing」、「Hope」の提供を目指し、森と一体となったカフェや四季を感じられるデイルーム等、自然を感じられる空間を設ける。また、情報交換の場を想定したカフェや、医療知識を深める場として利用する多目的ホールを整備し、地域包括ケアの核となる病院を目指す。
 竣工は2021年5月、開業は同年夏ごろを見込む。

 三菱地所は同プロジェクトを皮切りに、病院不動産開発事業を推進する方針。病院施設の移転先の土地を購入または医療機関所有の土地を賃借し建物を新築。建物を医療機関に賃貸し、医療機関が病院運営を行なうスキームで開発を進め、病院建て替えに係る医療機関の初期投資軽減に寄与する。
 さらに、同社が所有する病院施設については、医療法人による買い戻しやヘルスケアリート・ファンド等への売却を検討するなど、収益用不動産としての運用も目指していく計画。


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