三菱地所(株)は4日、(株)アップクオリティと協業し、日本各地から産地直送で届く食材を生かしたメニューや地域の魅力を楽しむことができる屋外空間「バスあいのり3丁目テラス」(東京都新宿区)をオープンした。
両社は、2018年7月より旅客用高速バスの空きトランクを活用した「産地直送バスあいのり便」に取り組んできた。旅客用高速バスの貨客混載によって、配送ルートの確保がネックとなり県外へ出荷できていない希少品や伝統野菜、朝どれの野菜、水産物等、特色ある産品を定期搬送するもの。都市生活者のニーズに応えながら、各地の地域産品の継続的な消費・購買、地域振興につなげるもので、現在、全国50地域のバス30社56路線と連携している。
同テラスでは、「産地直送バスあいのり便」により、バスタ新宿等に運ばれた新鮮食材を使用したメニューを提供。地域と地域の食材を組み合わせたメニューなども提供し、来訪者が東京にいながら日本中の食と出会い、地域の魅力を感じられる場を創出する。
「日本中の食をめぐる、すてきなバスあいのり100のものがたり」として、大型ビジョンを活用し、地方の直売所とオンラインでつないだイベントや観光と食のタイアップイベントなど、月替わりのマルシェイベントも開催。今後はバス会社と協力し、下り便による地方でのツアーなども開催する予定。
2日に開催した記者発表会で三菱地所エリアマネジメント企画部担当部長の井上 成氏は「この『バスあいのり』という新しい物流・流通の仕組みは、地方と都市を結ぶことで、地方活性化につなげ、生産者を支援するほか、当社飲食テナントに対するサービスづくりにもつながる。今回、この良いことづくめの仕組みを世の中に普及させるための拠点をつくった。消費地に近く消費者がたくさん訪れる、かつバスターミナルに近いという条件で、この新宿3丁目はベストだと思っている」などと抱負を述べた。
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