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旧耐震賃貸住宅をコロナ対応でリファイニング

従前の物件外観

 三井不動産(株)は3日、東京・練馬区の1976年築賃貸住宅を、コロナ対策を取り入れたリファイニング建築で再生。特徴を実際に見学できる期間限定のリファイニング建築サロンを同物件内に開設すると発表した。

 リファイニング建築は、旧耐震建物を解体することなく、現行の耐震基準を満たした建物に再生する手法。建て替えと比較し、約70%のコストで設備、内外装を一新する。解体と新たな躯体建築が必要ないため工期も短縮できる。同社は、(株)青木茂建築工房と共同で、リファイニング建築を活用した老朽化不動産再生コンサルティングサービスを展開している。

 今回、リファイニング建築物件として初めて、共用部での“非接触や除菌”によるコロナ対策や、専有部におけるリモートワークスペース確保等の商品企画を取り入れた。
 エントランスへ除菌ジェルを設置し、ごみ保管庫等不特定多数が触れる可能性のあるドア取手にアタッチメントを設置。エレベーター内ボタン等への除菌シートの貼り付け、各居室の玄関扉への除菌ジェル用のホルダー設置等、共用部のコロナ対策を行なった。
 専有部では、従前のバルコニー部分を居室化し、リビングにリモートワークスペースとして利用できる空間を確保。専用のコンセントやダウンライトも設置した。

 リファイニング建築サロンは、9月18日~12月中旬まで設置する予定。従前と比較した内外装のデザインや設計のポイント等について、パネル展示するほか、リモートワーク対応の家具を配置したモデルルームを見学することができる。

 なお、同物件は東京メトロ「氷川台」駅徒歩3分に立地。敷地面積795.35平方メートル、鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、延床面積1143.99平方メートル、全19戸。2020年9月中旬竣工予定。

リファイニング後のイメージ


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