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渋谷に小規模オフィス。SUBARUのラボ入居

共用ラウンジ

 野村不動産(株)は、従業員10名以下の企業をメインターゲットにした小規模オフィス「H1O(エイチワンオー)」の第5弾となる「H1O渋谷三丁目」(東京都渋谷区)を20日に開業する。

 同施設は、JR山手線他「渋谷」駅徒歩6分に立地。同社が開発した中規模高品質オフィスビル「PMO渋谷ⅱ」(2020年8月竣工)の2~4階部分に立地。貸室は全32区画で、広さ約7~52平方メートル(登録可能人数2~17名)。

 3階部分に入居者の交流の場となる共用ラウンジを設置。各フロアにも共用のパントリーを設けた。一方で、新型コロナウイルス対策として、光触媒除菌・脱臭デバイスや空気殺菌装置のほか、顔認証入館システム、スマートフォンアプリによるユーザー位置情報の見える化等も導入した。また、WEB会議ニーズに備えた備品シェアリングサービスも提供する。

 なお、3階フロアの6室には、自動車メーカーの(株)SUBARUが安全運転支援システム「アイサイト」に導入するAI技術等の開発拠点「SUBARU Lab」が入居。関連エンジニア25名が利用する。18日会見した同社SUBARU Lab副所長の斎藤 徹氏は「新たなオフィスを増やすという考えではなく、既存のオフィスでは難しいワークプレイス改革と考えている。多様な人材の交流とフレキシブルな拡張性をいかし、エンジニアに既存の枠組みに囚われない働き方を提供する。ITエンジニアの多い渋谷で“SUBARUもAI技術開発に力を入れている”とアピールし、新たな人材も獲得したい」などと語った。

 また、野村不動産都市開発事業本部ビルディング事業一部営業課課長の田中庸介氏は「快適な個室空間と自由に働く場所を選べるラウンジで、社員の創造性と生産性を最大限に引き上げ、オフィスの力でテナントの業績向上に寄与していく」などと抱負を語った。SUBARU以外にも、IT系企業等を中心に引き合いがきておりすでに10区画が申し込み済み。「H1O初弾の日本橋室町(19年11月開業)が満室稼働のほか、西新宿(20年3月開業)、日本橋小舟町(20年5月開業)も8割稼働。コロナの影響は全くない」(田中氏)とした。12月にも神田で第6弾を開業する予定で、今後も年間2~3施設を展開していく。

SUBARU Labの1室。窓のない部屋は集中作業用として利用。個々のエンジニアに合わせた椅子をセット
通常のデスク・椅子に加え、小上がり状のワークスペースも設けた


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