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新耐震で8割超が耐震基準満たさず

 日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)は4日、木耐協で実施した木造住宅の耐震診断に関する調査結果を発表した。

 対象の住宅は、1950~2000年5月に着工した木造在来工法の木造住宅で、2階建て以下。2万7,929棟を調査した。

 耐震診断の結果、「倒壊しない」は368件(全体の1.3%)となった。次いで「一応倒壊しない」が2,002件(同7.2%)、「倒壊する可能性がある」が4,715件(同16.9%)、「倒壊する可能性が高い」が2万844件(同74.6%)となり、9割超の住宅が現行の耐震基準を満たしていないことが分かった。耐震補強工事の平均施工金額は167万7,421円、平均築年数は37.15年。

 1950~80年築の旧耐震基準住宅は1万3,705件。そのうち「倒壊しない」が27件(同0.2%)、「一応倒壊しない」が342件(同2.5%)、「倒壊する可能性がある」が1,638件(同12.0%)、「倒壊する可能性が高い」が1万1,698件(同85.4%)となった。耐震補強工事の平均施工金額は189万2,208円、平均築年数は45.73年。

 1981~2000年築の新耐震基準住宅(81‐00木造住宅)は1万4,224件。そのうち、「倒壊しない」が341件(同2.4%)、「一応倒壊しない」が1,660件(同11.7%)、「倒壊する可能性がある」が3,077件(同21.6%)、「倒壊する可能性が高い」が9,146件(同64.3%)。耐震補強工事の平均施工金額は152万3,430円、平均築年数は28.89年だった。

 また、診断依頼者の年齢も調査。「50歳未満」が885人(同12%)、「50歳代」が1,001人(同13%)、「60歳代」が2,337人(同31%)、「70歳代」が2,212人(同29%)、「80歳以上」が1,085人(同14%)と、60・70歳代が多かった。同組合では、30~40歳代でマイホームを購入し、築年数が30年以上経過した人からの依頼が多いことによるものとしている。


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