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名古屋で、ICTを活用したビルを開発/NTTUD他

「アーバンネット名古屋ネクスタビル」外観

 NTTアーバンソリューションズ(株)、NTT都市開発(株)は開発中の「アーバンネット名古屋ネクスタビル」(名古屋市東区)で行なうICTを活用した施策について公表した。

 同物件は、地下鉄桜通線「久屋大通」駅すぐに立地。敷地面積約1,934平方メートル。鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造地上20階地下1階建て、延床面積3万300平方メートル。NTTアーバンソリューションズが日本電信電話(株)と実施する未来のまちづくりに向けた実証実験の第1号物件。(詳細は2月2日付のニュースを参照)。

 コンセプトを「タスクやコミュニケーションを時間と空間の制約から解放し、新たな発見と創造を生み出す場」と設定し、その実現に向けICTを活用する。

 目的や気分に応じて働き方、働く場を自由に選択できる環境づくりにあたり、「5G」、「高機能カメラ」、「IoTセンサー」、「情報基盤」を導入。「街区専用アプリ」、「デジタルサイネージ」で、混雑状況等を把握できるようにする。また、将来的には、ワーカーのバイタル・仕事状況に応じて、最適な場所や照明・空調・BGMなどをビルが自動アレンジする仕組みや、「AI秘書」「AIコンシェルジュ」の導入も予定する。

 新たな発見と創造を生み出す場の創出に向けては、オフィス入居者専用ラウンジを用意するほか、「デジタルコミュニティマネージャー」を設置。働く人プロフィールや、在・不在情報、人とのつながりの情報などを可視化し、チャットで気軽にコンタクトをとれるようにする。「アバターロボット」や、「MRデバイス(複合現実を実現するゴーグル等)」も取り入れ、リモートでも対面しているかのような臨場感あるコミュニケーションを可能とする。

 なお、セキュリティの面でもICTを活用。「警備ロボット」や「AI防犯カメラ」がリアルタイムで異常を検知するほか、地震が発生した際は建物安全度判定サポートシステム「揺れモニ」がビルの被災箇所についてデータを収集、被災状況を評価し、ワーカーや来訪者の安全性を確保する。

 竣工は2022年1月の予定。


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