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20年度既存M成約件数、2年連続で減少/近畿レインズ

 (公社)近畿圏不動産流通機構は19日、2020年度および21年1~3月期における近畿圏の不動産流通市場の動向を発表した。

 20年度の中古(既存)マンションの成約件数は1万6,961件(前年比4.0%減)と、2年連続で減少した。新規登録件数は6万3,572件(同4.7%減)と6年ぶりに前年を下回った。コロナ禍による年度当初の落ち込みを補いきれず年単位の既存マンション取引は減少したが、足元では取引増・売り出し減の状況にあり、市況は堅調に推移している。平均成約価格は2,366万円(2.3%上昇)で、8年連続のプラス。新規登録価格は2,467万円(同3.2%上昇)で、6年連続のプラスとなった。

 既存戸建市場では、成約件数は1万2,715件(同1.7%減少)と2年ぶりに減少。新規登録件数は5万897件(同12.1%減)と2桁減となり、4年ぶりに前年を下回った。平均成約価格は1,879万円(同0.8%低下)と、ほぼ横ばいながら2年連続で下落。新規登録価格は2,536万円(同2.7%上昇)で5年連続の上昇となった。

 21年1~3月期は、既存マンションの成約件数が4,726件(前年同期比2.1%増)と3期連続で増加。一方、新規登録件数は1万5,755件(同11.1%減)の2ケタ減となり、3期連続で前年同期を下回った。堅調な取引が続く一方、市場で売り出される物件は減少傾向が強まっており、コロナ禍以降、売り主側の様子見姿勢が続いている。
 成約価格は2,474万円(同4.3%上昇)と、3期連続で上昇した。新規登録価格は2,472万円(同0.5%上昇)と、ほぼ横ばいながら18年1~3月期から13期連続で前年同期を上回った。新規登録価格は上昇に一服感があるが、成約価格は上昇が続いており、高額物件を中心に取引は堅調に推移している。

 既存戸建住宅は、成約件数3,279件(同2.6%減)と3期ぶりに減少。登録件数は1万2,597件(同17.5%減)と2桁減となり、4期連続で減少した。成約価格は1,964万円(同2.5%上昇)と2期連続で上昇。新規登録価格は2,609万円(同5.0%上昇)と、21期連続で前年同期を上回った。成約件数は減少したが、価格は成約・新規登録ともに上昇が続き、既存マンションと同様に相対的に価格水準の高い物件に対する需要が顕在化している。


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