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住宅景況感、依然マイナス傾向

 (一社)住宅生産団体連合会は10日、2021年度第1回「経営者の住宅景況感調査」結果を発表した。

 受注戸数・受注金額の直近3ヵ月間の実績ならびに向こう3ヵ月間の見通しを、前年同期比で調査、指数化しているもの。住団連および傘下団体の法人会員15社から回答を得た。

 20年度第4四半期(21年1~3月)の受注実績は、総受注戸数はマイナス41(前期(20年9~12月期):マイナス30)、総受注金額はプラスマイナス0(同マイナス20)となった。比較対象である19年度第4四半期が受注戸数、受注金額ともに大きく落ち込んでいたことに加え、昨年末に新たな経済対策が講じられたことからプラスに転じるのではないかと期待されていたが、新型コロナウイルス感染拡大が止まらない状況が影響した。

 戸建注文住宅は、受注戸数マイナス21(同マイナス18)、受注金額マイナス8(同マイナス21)と2期連続のマイナスとなった。すでに新型コロナウイルス感染症の影響を受けて大幅なマイナスとなった19年第4四半期との比較であり、極めて厳しい状況だったことが窺える結果となった。

 一方、戸建分譲住宅は、受注戸数プラス44(同プラス28)、受注金額プラス50(同プラス28)と、3期連続のプラス。低層賃貸住宅は、受注戸数マイナス36(同マイナス59)、受注金額マイナス32(同マイナス45)。リフォームは、受注金額プラス7(同プラス23)。

 今後3ヵ月(21年4~6月)の予測は、総受注戸数プラス65、総受注金額プラス70と、9期ぶりにプラスに転じると予測。「新型コロナウイルス感染症の影響を受けた前年同期との比較でプラスと予想」などのコメントが見られたが、本調査後に発出された緊急事態宣言等の影響により、実績は下振れする可能性がある。

 また、21年度の新設住宅着工見通しは81万2,000戸と、前年度実績から横ばいを見込んでいる。


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