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シェアエコ協、カンファレンスに5,000名超が参加

 (一社)シェアリングエコノミー協会は5日、「SHARE SUMMIT 2021」をオンラインで開催。全14セッションを5,000名超が視聴した。

 冒頭、衆議院議員・前デジタル改革担当大臣の平井卓也氏が挨拶。多くの都市が「シェアリングシティ」(シェアの概念で持続可能な自治体を実現する)を宣言していることに触れ、「シェアリングエコノミーへの理解が進んできた証左」と述べ、「今後ますます高齢化、人口減少が進む過程において、共に助け合い、資源を無駄にしないというシェアリングエコノミーの考え方は、SDGsにおいても重要」などと話した。

 「大転換期における持続可能な経済社会システムの設計と実践」のセッションでは、(株)スペースマーケット代表取締役社長の重松大輔氏をモデレーターに、衆議院議員・前環境大臣の小泉 進次郎氏、(株)丸井グループ代表取締役社長 代表執行役員の青井 浩氏、(株)ユーグレナ初代CFOの小澤杏子氏がディスカッションした。
 コロナがもたらした社会変化について、「気候変動によってパンデミックのリスクが上がっていることを再認識させられた。そうした中、環境と経済を両立させる必要性に対し、より納得感を持ってもらえたのでは」(小泉氏)、「2ヵ月間の休業を強いられたのは、創業以来初で前代未聞の出来事だったが、立ち止まって物事をよく考える機会も得られた」(青井氏)、「利便性と柔軟性が高まったが、人を介してのネットワークやつながりが希薄になった面も」(小澤氏)、「業務のデジタル化やフレキシブルな働き方など、トランスフォーメーションの進化を10年早めた」(重松氏)といった意見が挙がった。

 また、持続可能なシステムへの移行に必要なのは、「日本は脱炭素の取り組みにおいてスタート地点に立ったばかり。温室効果ガスを出さないという前提で雇用・産業を促進していくことが求められる」(小泉氏)、「必要なのはイノベーション。促進のためには、起業家の育成、組織・企業の協働体制、企業内での人材育成が必要」(青井氏)、「『これからも同じやり方を踏襲する』という価値観から抜け出さなくてはならない」(小澤氏)など、それぞれが考えを述べた。

 そのほか、「サステナビリティ経営とESGの実践」「労働市場の大変革時代」「シェアという思想」「企業と個人の新たな関係構築」「シェアによる共助を活用したまちづくり」などをテーマにセッションを行なった。


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