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大和ハウス工業、全住宅でZEHを推進

 大和ハウス工業(株)は15日、2022年3月期第2四半期決算(連結)の説明会を開催。同社代表取締役社長の芳井敬一氏が今後の方針等を述べた。

 当期(21年4月1日~9月30日)は、売上高2兆421億8,200万円(前年同期比3.9%増)、営業利益1,603億6,100万円(同2.8%増)、経常利益1,616億7,000万円(同7.4%増)、当期純利益1,075億8,200万円(同17.8%増)。詳細は9日付のニュースを参照。芳井氏は「主力の戸建住宅事業は、ウェブ販売の強化やテレワークスペース付きなどの商品の開発等、ニューノーマルへの対応が成果として出た。今後も世の中がコロナ前に戻ることはないと考えている。ウィズコロナを見据えて事業を展開していく」と話した。

 同氏は下期に向けての方針として、注文住宅だけでなく分譲住宅・マンション、賃貸住宅含めた全住宅でZEHを標準とすることを打ち出した。「カーボンニュートラルの実現に向け、ZEH標準化は当社の使命だ。もちろん、あくまでもお客さまの利益を第一として取り組む。太陽光発電の設置に適さない寒冷地などでは無理に推し進めるつもりはない」と語った。

 住宅事業全般において、資材高騰の影響により「今後は価格に転嫁せざるを得ない」とコメント。加えて、今秋、住宅ローン減税における控除期間13年の特例措置の契約締結期限を迎えることから、11月~来年1月は営業面が厳しくなり、受注・販売の減少を見込む。しかしながら、「当期末時点で1,000億円(海外820億円、国内180億円)の受注残高があることから、来期以降の売上高等の大きな落ち込みはないと見ている」とした。

 また分譲住宅については、戸建て・マンションともに首都圏での価格高騰を踏まえ「お客さまに適正な価格で販売していくためにも無理な用地取得はしていかない」と言及。その分、物流施設や商業施設など、他の事業への投資を積極的に行なっていく方針。


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