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遊休スペースと移動店舗をマッチング/三井不

「MIKKE!」出店イメージ

 三井不動産(株)と同社グループの(株)ShareTomorrowは16日、11月中旬より本格始動したシェアリング商業プラットフォーム事業「MIKKE!(ミッケ)」の事業説明会を開催した。

 (株)ShareTomorrowは、同社グループ発の新規事業の開発・推進を担う会社として2021年7月に設立。「MIKKE!」は、マンションや公園、オフィスなどの空きスペースと、車両を使った「動く店舗」で出店したい事業者をマッチングするサービス。出店者には「出店する場所(区画)」「車両」「顧客情報」のシェアサービスを提供、ユーザーには商業施設とEコマース以外の第3の販売チャネルとして、新たな購買体験を提供する。

 出店者に提供する区画は、同社グループのアセットに限らず、ポテンシャルの高い立地を選定。車両については、大中小の3タイプ、調理設備のない専用車両をShareTomorrowが開発・購入し貸与することで出店者の投資負担を抑える。顧客情報については、売上実績と連携した顧客データを蓄積して提供。併せてアプリ等、顧客とのコミュニケーションの仕組みも構築していく。出店者像は、出店エリア(当初は湾岸エリア)に拠点がない事業者や、Web店舗のみなどの実店舗を持たない事業者のほか、マーケティング・広告宣伝目的のメーカーなどを想定している。

 12月より、同地区のマンション12区画、駐車場2区画、オフィスビル2区画、公園4区画で、食物販・物販・サービス16店舗がキャラバン営業する。1ヵ所につき日に2回店舗を入れ替えるシステム。今後は入れ替えの回数を増やし、営業できる店舗数を増やす。22年春までに60区画・60店舗以上の稼働を予定しており、以降東京都内を中心に順次拡大していく計画。

 ShareTomorrow代表取締役の須永 尚氏は、「コロナ禍で新しい生活が浸透し、ハード寄りの事業展開ではユーザーのニーズに応えきれない。ハードウェアでなく、働く・住まう・楽しむことのニーズにどう多様な選択肢が提供できるか。デジタルをうまく活用し、いままで培ってきたリアルなハードウェアと結び付けることで新しいユニークなサービスを創出していきたい」などと抱負を述べた。

16日よりキャラバンではなく固定型のイベントとして、江東区立豊洲公園でクリスマスマーケットを開催
焼き菓子や生活・美容健康雑貨などの店舗が出店している


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