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CLT採用の6階建て賃貸マンションを開発/東京建物

 東京建物(株)は21日、主要構造部にCLTパネル工法を採用した賃貸マンション「(仮称)洗足池プロジェクト」(東京都大田区、総戸数53戸)について、概要を発表した。

 同社グループは、中長期目標の「CO2排出削減量を2050年までにネットゼロ」に向け、脱炭素の取り組みを強化。木材の利用促進については、分譲・賃貸マンションにおいて、「2023年までに主要構造部にCLT を採用したマンション開発の実現」を目標に掲げている。
 同プロジェクトでは、主要構造部で木材を約830立方メートル使用する予定で、木材使用によるCO2換算の炭素貯蔵量は約550tになる見込み。また、従来の木造建築より使用する木材量が多いCLTを用いることで、国内の森林資源の有効活用などにつなげていく。

 敷地面積1,118.71平方メートル、延床面積2,069.02平方メートル、木造CLTパネル工法・一部鉄筋コンクリート造地上6階建て。22年に着工し、竣工は24年の予定。

 2層分を1枚の壁パネルとするCLT耐力壁の配置計画によりCLTパネル枚数を削減し、建て方を省力化すると共に、上下のCLT壁パネル間に鉄骨梁を組み込むことで、曲げ戻し効果やめり込み解消などを実現する計画。また、木材を石膏ボードで覆った耐火構造に加え、一部に耐火性能基準に適合した難燃処理木質パネルを組み込むことで、2時間耐火の性能を発揮する試みも予定している。

 こうした耐火性能や耐久性の向上など、構造における工夫が評価され国土交通省「令和3年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択された。


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