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21年4Qのマンション総戸数、10万7,276戸

 (株)東京カンテイは1日、2021年第4四半期(10~12月)における、全国と三大都市圏の新築・中古(既存)マンション市場の四半期調査レポートを公表した。

 全国のマンション市場総戸数(=新築供給戸数と既存流通戸数の合計)は10万7,276戸(前年同期比6.6%減)と、2期連続で前年同期の水準を下回った。

 このうち新築は2万939戸(同9.0%減)と、4期ぶりの減少に。月次ベースでは、住宅ローン減税をはじめとする税制改正を控えての目立った供給は確認されなかった。市場全体に占める新築マンションのシェアは19.5%で、大きな変化は見られない。
 既存は8万6,337戸(同6.0%減)で、5期連続のマイナス。すべての圏域において4期連続の減少となったが、いずれも2ケタマイナスからは脱した。21年の後半以降、流通戸数は月次ベースで増加傾向に移行していることから、22年には前年同期比が再びプラスに転じると予想している。

 首都圏マンション市場総戸数は、5万2,679戸(同8.0%減)と大きく減少。12期連続で前年同期の水準を下回った。新築は1万530戸(同12.2%減)と、引き続きマイナスを示している。減少率も拡大しており、戸数規模は直近5年間における同時期で最も小さくなった。既存は4万2,149戸(同6.8%減)と、7期連続のマイナスに。21年第1四半期に底打ちして以降、徐々に増えつつある。
 坪単価については、新築が345万6,000円(前期比4.2%下落)と、3期ぶりに下落。大手ディベロッパーの供給シェアは40.4%(同8.0ポイント上昇)と、大幅に拡大した。既存は209万2,000円(同4.1%上昇)と6期連続のプラスとなり、すべての築年帯において上昇傾向を維持している。

 近畿圏のマンション市場総戸数は2万3,583戸(前年同期比3.5%減)と、5期連続のマイナスとなった。同時期で2万4,000戸割れとなるのは16年以来。新築は4,849戸(同12.8%増)で、4期連続の増加。依然として復調の途上であると見ている。既存は1万8,734戸(同7.0%減)で、4期連続のマイナスとなった。
 坪単価は、新築が281万6,000円(前期比12.5%上昇)と、3期連続の上昇。既存は124万7,000円(同2.5%上昇)と、上昇傾向を維持している。

 中部圏のマンション市場総戸数は9,441戸(前年同期比3.6%減)と、3期ぶりのマイナスに。新築は1,969戸(同8.9%減)で、供給状況はやや減速している。既存は7,472戸(同2.1%減)と、4期連続のマイナスとなった。
 坪単価は、新築が245万円(前期比0.2%下落)と、わずかながら4期ぶりの下落に。既存は98万円(同0.7%上昇)と、小幅ながら4期連続で上昇した。


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