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コロナ禍で住まいの断熱への関心度高まる/リノベる調査

 リノベる(株)は8日、「断熱に関する意識調査」の結果を発表した。

 調査は1月4~6日、20~59歳の東京、神奈川、埼玉、千葉の持ち家在住者を対象にウェブアンケートを実施。有効サンプル数は557人。

 「断熱への関心」について聞くと、「はい」と回答した人は61.7%(20年調査61.6%)で昨年と同等となった。また、断熱に関心があると回答した人に、「昨年と比べての関心の変化」について聞くと、66.9%(「高まった」28.8%+「やや高まった」38.1%の合計)が、昨年よりも関心が高まっていると回答。関心のある割合に変化はないものの、関心のある人の「関心度合い」は高まっていることが分かった。

 「関心が高まったきっかけ」については、「家の中の寒さや熱さを不快に感じた」(60.9%)が、断トツの1位に。次いで「電気代が高くなった」(37.0%)、「メディアを通じて知った」(33.9%)が続いた。コロナ禍で在宅時間が増え、住まいの不満を感じる人が多くなったことや、電気代が高騰し、費用の面から断熱を意識した人が増加したことが明らかとなった。

 「断熱による効果」については、1位が「光熱費の節約」(66.9%)、2位が「住まい全体が寒くなくなる・暑くなくなる」(47.8%)となった。光熱費の節約につながると考えた人が約7割にのぼった一方で、「ヒートショックを防ぐ」(26.4%)、「風邪など病気にかかりにくい」(16.9%)など、健康被害を防ぐという認知は2割程度にとどまった。

 「断熱は地球にも優しいというイメージの有無」については、約半数の52.6%が「はい」と回答。断熱に関心がある人のうち、71.6%が「断熱=地球に優しい」というイメージを持っており、断熱の効果を知るほど、地球環境とつながるという結果となった。

 「住まいの断熱対策の実施・不実施」については、「断熱に関心のある人」の54.4%が断熱実施済みであることが分かった。「断熱対策を行なっているパーツ」については、1位「窓(二重サッシ、断熱サッシ)」(51.3%)、2位「壁」(50.3%)、3位「床」(46.5%)となった。20年調査では、「窓」の認知は3割と低かったが、住まいへの関心が高まり、断熱効果や方法に関する発信等が増えたことで、認知が進んだ。

 「断熱対策実施期間」については、20年以降のコロナ禍で断熱を実施した人が53%に上った。コロナ禍で家に対する関心が高まり、実際に断熱工事を実施する人が増えたと考えられる。


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