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三菱地所、「銭瓶町ビルディング」が竣工

「銭瓶町ビルディング」外観

 三菱地所(株)は13日、東京駅日本橋口前の常盤橋街区再開発「TOKYO TORCH」の下水道局棟(D棟)が竣工したと発表。正式名称を「銭瓶町(ぜにがめちょう)ビルディング」に決定した。

 「TOKYO TORCH」は、約3万1,400平方メートルの敷地に、オフィス、商業施設で構成する「常盤橋タワー」(A棟、竣工済み)、オフィス、ホテル等で構成する「Torch Tower」(B棟、27年度竣工)および変電所(C棟、21年6月末・27年度竣工)・下水道局(D棟)を建設するプロジェクト。総延床面は積約74万平方メートル。

 同エリアに位置する銭瓶町ポンプ所は都心の大手町、丸の内エリアの汚水廃除を担ってきた。1964年に国内初の民間による特定街区の都市計画決定を受けて開発され、その後50年超が経過。施設の更新が必要となっていた。

 今回の開発では、下水道局所有エリアを除いた日本ビル全館を16年にいったん閉鎖。工事対象地となる北側部分のみを解体した上で、残る南側部分を生かしながら進める部分解体の手法で工事を進め、従前のポンプ所の機能を止めることなく完成した。

 建物は、地上9階地下3階建て。延床面積は約3万平方メートル。建物は東京都下水道局の所有となり、地上階は下水道局の事務局となる予定。

 低層部外壁は、下水道の管渠に伝統的に用いられてきたレンガタイルを積み上げたような表現とすることで、下水道施設としてのアイデンティティを表現。また、コーナー部分に向けて大きくなるように庇の出を変化させたファサードとしたほか、外構部分や2階・屋上のテラスに植栽を設けることで、道路を挟んで対面する常盤橋公園ともつながる“緑のネットワーク”を構築。さらに建物の冷暖房用の熱源として下水熱を活用。下水の温度特性を利用することで、環境負荷の低減に寄与する。


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