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住宅確保要配慮者の入居支援を強化/ちんたい協

「残置物処分ガイドブックの周知に努める」などと話した三好会長

 (公社)全国賃貸住宅経営者協会連合会(ちんたい協会)は24日、自民党本部(東京都千代田区)にて、第53回定時総会を開催。各種報告、審議事項などを議決・承認した。

 冒頭、同連合会会長の三好 修氏が挨拶。2021年度の活動を振り返った。「賃貸住宅の修繕積立金の経費算入が、全国賃貸住宅修繕共済共同組合における共済事業を活用したスキームを用いることにより実現した。より一層、行政との連携を密にし、対象範囲の拡大など要望を継続していきたい」と言及。国土交通省と法務省が公表した「残置物の処理等に関するモデル契約条項」について、その活用を促す残置物処分ガイドブックを作成したことに触れ、賃貸住宅関係者や全国の自治体、居住支援協議会等に周知していくとした。
 また、「超高齢社会の真っ只中にあるわが国において、積極的な高齢者の受け入れは事業の安定とともに、SDGsへの寄与にもつながると確信している」と話した。

 22年度は、新たな住宅セーフティネット制度や、残置物の処理等に関するモデル契約条項等の賃貸住宅に係る国の施策を促進するための周知活動を実施。居住支援協議会等と連携し、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への入居の円滑化を図っていく。

 引き続き、全国賃貸住宅経営者政治連盟(ちんたい政連、会長:高橋誠一氏)が第16回年次大会を開催。23年度「予算編成および税制改正等における要望事項」を決議・採択した。重点要望事項として、家賃滞納者への明け渡しに係る指針の明示、および解約に係る正当事由の改善を要求。また、既存賃貸住宅に改修工事等を実施した場合、その価値を適正評価する制度創設を要望した。

 継続事項として、現行通り「家賃および共益費への消費税課税は対象外」とすること、住宅扶助費等は滞納実績に関係なく家主等へ直接支払うことなどを要望。賃貸住宅の維持管理および性能向上を推進するための家主向け支援措置、入居者の遺留品等が処分できる施策を講じることも求めた。


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