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22年2Qのマンション総戸数、2期連続で増加

 (株)東京カンテイは1日、2022年第2四半期(4~6月)における、全国と三大都市圏の新築・中古(既存)マンション市場の四半期調査レポートを公表した。

 全国のマンション市場総戸数(=新築供給戸数と既存流通戸数の合計)は、11万2,884戸(前年同期比10.2%増)と、2期連続で前年同期の水準を大きく上回った。

 このうち新築は2万214戸(同0.5%増)とわずかにプラス。3期連続で2万戸の大台で推移した。直近の同四半期の数値を比較すると、近畿圏を除いて新型コロナ前(19年)の水準を軒並み上回るなど、徐々に平常を取り戻しつつあることがうかがえた。なお市場全体を占める新築マンションのシェアは17.9%と縮小傾向が続いている。
 一方、既存は9万2,670戸(同12.5%増)で2期連続のプラス。すべての圏域で増加し、増加率も拡大。三大都市圏の増加率は総じて10%以上を示している。月次ベースの流通戸数のトレンドでも増加傾向で推移していることから、今後の前年同期の水準を大きく上回ると予測した。

 首都圏マンションの市場総戸数は5万5,679戸(同11.3%増)と引き続きプラスで、増加率も拡大。新築は1万193戸(同0.4%増)と2期連続のプラスで、コロナ禍(20年)の同時期では最も多く、コロナ以前の19年の同期も上回った。既存は4万5,486戸(同14.1%増)と2期連続のプラス。20年の同期を下回っており、コロナ以前の水準と比較すると2,000戸以上少ない。
 坪単価については、新築が315万9,000円(同6.6%下落)と、3期連続の下落。大手ディベロッパーの供給シェアは35.6%(同3.9ポイント上昇)と2期ぶりに拡大。既存は219万1,000円(同1.4%上昇)と8期連続のプラスとなった。

 近畿圏の市場総戸数は2万4,128戸(同11.1%増)と7期ぶりのプラス。2万4,000戸台は18年以来。新築は3,727戸(同1.9%増)で2期ぶりの増加、既存は2万401戸(同12.9%増)と2期連続の増加となった。
 坪単価は、新築が264万1,000円(同1.0%上昇)と2期ぶりに上昇。既存は128万3,000円(同1.3%上昇)と上昇傾向を維持している。

 中部圏のマンション市場総戸数は9,318戸(同8.8%増)で、2期連続のプラス。新築は1,462戸(同3.1%減)。既存は7,856戸(同11.4%増)と2期連続で増加した。
 坪単価は、新築が228万7,000円(同2.7%下落)と3期連続の下落。既存は98万8,000円(同0.7%下落)と6期ぶりに下落した。


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