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広尾GHでリノベマンション発売/コスモス

リノベーションされたリビング。隣接する洋室は2方向をガラス引き戸として一体利用できる空間に。歩行音によるトラブルを防ぐため床の改修が認められておらず、カーペット床は敷き直しにとどめている
キッチンは個室。L字型、コの字型キッチンへの改修も検討されたが、排気ダクトの変更ができないため、そのままの大きさの機器を入れ替えた。天板はシーザーストーンで、洗面天板などとデザインや色合いを統一している

 (株)コスモスイニシアは、分譲マンション「広尾ガーデンヒルズ」(東京都渋谷区、総戸数1,181戸)のノースヒルL棟の1戸をリノベーション。8月上旬より販売を開始した。

 同物件は、東京メトロ日比谷線「広尾」駅徒歩5分に立地する全15棟の大規模開発で、都内を代表するヴィンテージマンション。L棟は、1984年築、地上11階建て。同社がリノベーションした住戸は、2階部分の2LDKで、専有面積は約66平方メートル。3室が南向きで、天井高2,400mm、セントラル給湯、カセットエアコンなどが標準。同社の仲介営業店が2022年3月に取得。5月に着工、8月に竣工した。

 「広尾ガーデンヒルズ」は、居住者間トラブルを防止するため、ほとんどの住棟で内装の改修に厳しい制約が設けられている。そのため、スケルトンリフォームはできず、「水回りの移設・増設」「カーペット敷きをフローリングへ変更」といった改修も不可能だったため、既存の間取りを生かしながら、現代のニーズにマッチした内装へと変更している。

 リビング隣接の洋室を一体化する計画もあったが、最終的に間仕切り壁をガラス引き戸へ変更。引き戸を開け放つことでリビングと一体(約23畳)で使えるようにした。また、従前は玄関からリビングを見通せる仕様だったことから、アイストップのニッチを設けホールとした。キッチン、トイレ、浴室などの水回り、3つの居室のカーペット、カセットエアコン2台、浄水器、食洗器、間接照明を交換。居室の建具類は同社の分譲マンションのプレミアム住戸で採用するレベルと同等品を使ったほか、玄関の三和土、キッチン天板、トイレ床、洗面所床、洗面天板に淡白色のシーザーストーンを採用するなど、デザインの統一を図りつつ質感を高めた。

 販売価格は、1億5,900万円、坪単価約800万円。広尾ガーデンヒルズは専有面積70平方メートル台以上の住戸が多く、比較的リーズナブルに販売できる60平方メートル台の住戸は稀少性が高いため、40~50歳代のDINKSをメインターゲットに販売活動を進めていく。

広尾ガーデンヒルズノースヒルL棟全景


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