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多摩川の大規模団地の一部を建て替え/住友不他

「多摩川住宅ホ号棟」建て替え後のイメージ

 多摩川住宅ホ号棟マンション建替組合、住友不動産(株)、(株)長谷工コーポレーションは2日、「多摩川住宅ホ号棟」(東京都調布市、380戸・11棟)マンション建替事業を、8月5日に着工したと発表した。

 「多摩川住宅団地」は、1968年竣工の東京都住宅供給公社が手掛けた初の大規模団地。東京都調布市と狛江市にまたがる約50haの田園地帯に建設されたもの。ホ号棟の建替事業は、国土交通省の「マンション長寿命化等モデル事業」(令和3年度)として採択されている。

 2015年11月、事業協力者として住友不動産と長谷工コーポレーションが選定され、行政協議や全権利者との合意形成活動を行なってきた。20年8月、団地一括建替決議が成立、21年4月に調布市の認可を受け「多摩川住宅ホ号棟マンション建替組合」が設立。21年11月24日に権利変換計画が認可された。住友不動産は参加組合員として、長谷工コーポレーションは参加組合員、設計・施工者として事業に参画している。

 ホ号棟は、京王線「調布」駅からバス12~13分、徒歩4~7分に位置。敷地面積3万7,638.90平方メートル。鉄筋コンクリート造地上12階建て、総戸数905戸(非分譲住戸245戸含む)の分譲マンションに建て替える。ホ号棟の「住宅再生A地区」では、容積率の上限が引き上げられたことにより、380戸(11棟)から905戸(7棟)のマンションへの建て替えや、コミュニティ街路・公園・広場の整備、歩道状の空地を外周部に設置することが可能となった。専有面積は30.68~87.01平方メートル、間取りは1K~4LDK。

 環境に配慮し、CASBEE建築(新築)、ZEHの認証申請を予定。電気自動車(EV)の設置、街路・歩道を整備するほか、多摩川からの開放性高い空間ネットワークの形成と防災性、および住環境の向上を目指す。

 I工区の竣工は24年11月下旬の予定、II工区は未定。


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