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「駅」に地域活性化の拠点/小田急電鉄

「秦野」駅構内で開設した「Nature Activity Base TANZAWA BIYORI」外観
「丹沢日和」内観。10時のオープン後、すぐに地域住民が続々と来店し盛況となった

 小田急電鉄(株)は22日、小田急小田原線「秦野」駅構内で、秦野の特産品等が楽しめる飲食・物販店舗「Nature Activity Base TANZAWA BIYORI(丹沢日和)」をオープンした。

 普段何気なく利用している「駅」を、地元の魅力・文化を体験できる場へと発展させ、沿線の活性化を目指すプロジェクト「Meet at STATIONS!」の一環。同施設はその初弾の取り組みとなる。

 店舗の企画に当たっては、「秦野」駅の駅員が駅利用者のニーズを収集。同駅からは丹沢方面へと向かうバスが出ており、休日などは登山・トレッキング客の利用が多いが、バスの待ち時間を過ごせる店舗等が周辺に少なかった。そこで、アクティビティの出発拠点となるような飲食・物販店舗を開設することにした。

 店内は「山小屋」をイメージした温かみのある空間。秦野市で地域活性化やフリーペーパーの発行等を行なう市民団体「ココハダLab」と連携し、市内の商店に声を掛け、秦野産の素材を用いたパンやジュース、地元・金井酒造の日本酒、農家が作った野菜など、地元にちなんださまざまな食べ物を販売。テーブル・カウンター席を設け、15時まではカフェ、夕食時間帯はバルとして営業。店外から見える位置に丹沢山系の四季を放映するディスプレイも設置し、駅利用者に地元の魅力を発信していく。運営はココハダLabで、開業期間は2023年3月末まで。

 小田急電鉄エリア事業創造部課長代理の鈴木 真理子氏は、「コロナ禍を機に鉄道需要が減退する中、“電車を乗り降りする場所”だけではない、新たな『駅』の在り方を模索する必要があると思っている。今回オープンした『丹沢日和』では、駅係員が企画するトレッキングツアー等も開催する予定だ。普段から駅利用者と接点のある駅員の気付きを生かし、駅を中心としたまちの活性化に注力したい」等と語った。

店内では秦野産の素材を使ったパンや、地元農家の野菜などを販売
壁面に設置したカッティングボードには、周辺の商店のチラシ等を掲出する予定。まちの活性化に寄与する


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