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第一生命他、宇都宮の中層木造オフィス竣工

「TDテラス宇都宮」外観

 第一生命保険(株)、(株)東邦銀行、清水建設(株)は7日、共同で開発を進めてきた中層木造オフィスビル「TDテラス宇都宮」(栃木県宇都宮市)の竣工を発表した。

 建設地は、第一生命旧栃木支社ビル・東邦銀行旧宇都宮支店ビル等の跡地。建物は木造と鉄筋コンクリート造を組み合わせたハイブリット木造4階建て、延床面積は2,447平方メートル。1階に東邦銀行宇都宮支店、2~4階に第一生命栃木支社が入居する。

 生保業界・銀行業界では中層木造オフィスを開発するのは国内初だという。内外装の仕上げ材や型枠兼天井のCLT床版には栃木県産のスギ材を、柱や梁といった構造部材には東邦銀行の本店所在地である福島県産のカラマツ材を採用している。また、製材・加工の大半を福島県浪江町の福島高度集成材製造センターで実施するなど、地域貢献にもつなげた。

 木材の使用量は306立方メートルで、約206t二酸化炭素固定効果を得た。また、木造化による建物自体の軽量化を図ることができ、旧ビルの地下躯体や杭を再利用することができるなど、産業廃棄物の抑制にも寄与している。

 運用時の電力は、太陽光発電やFIT非化石証書等の活用によりすべて再生可能エネルギーで賄う。また、電力需要施設と離れた太陽光発電設備で発電した電気を需要施設に送る「オフサイトコーポレートPPAサービス」を、国内で初めて採用している。


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