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買取再販物件、3年間で2.2倍増

 (株)LIFULL(ライフル)は26日、中古(既存)マンション市場における買取再販物件の動向の調査結果を発表した。同社が運営する不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOMES」で、築30年超の流通物件の買取再販物件におけるシェア推移(2019年1月~22年9月)を調査し、市場のトレンドを分析した。

 22年9月時点の「LIFULL HOMES」における買取再販物件数は1,787戸。19年9月の824戸から3年間で約2.2倍増加した。市場シェアも19年9月から22年9月までで約1.5倍に拡大。シェア拡大率は22年が特に高く、19~21年までは年間約1~2%ずつ増加していたが、22年は約4.6%まで拡大している。また同サイトにおける買取再販物件の掲載社数も19年9月時点から約2.4倍となった。

 22年1~9月における「買取再販物件の多い駅」ランキングは、「越後湯沢」駅(新潟県南魚沼郡)がトップ。スキーリゾートとしてマンションが大量に供給されたエリアで、現在それらのリゾートマンションが不動産会社に買い取られ、再販されていると見られる。次いで、2位「川口」駅(埼玉県川口市)、3位「三軒茶屋」駅(東京都世田谷区)、4位「恵比寿」駅(東京都渋谷区)、5位「麻布十番」駅(東京都港区)となった。

 LIFULL HOME’S総研副所長&チーフアナリストの中山 登志朗氏は、「昨今の既存マンション価格の高騰の背景として、既存マンションをリノベーションやリフォームして販売する買取再販物件の増加が要因であることが分かりました。内装や設備のアイディアが出せない、コスト面が見えづらい、すぐに住めない、完成形がイメージしづらい、という4つのハードルが解消できることが買取再販物件の大きなメリットとなる」と述べた。また、既存マンションのリノベーションの「最旬トレンド」については、「SDGs」「withコロナ」「低コスト&パッケージ化」「高級化」の4つを挙げた。


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