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福岡郊外部の活性化に意欲/西鉄

左が経営企画部長の赤星賢一氏、右が代表取締役社長執行役員・林田浩一氏

 西日本鉄道(株)は21日、野村コンファレンスプラザ日本橋(東京都中央区)で2022年度事業戦略説明会を開催した。

 はじめに同社代表取締役社長執行役員の林田浩一氏が直近の都市開発プロジェクトを紹介。福岡・天神(福岡市中央区)で進めている「福ビル街区建替プロジェクト」では、オフィス・商業・ホテル等を含む大規模複合ビルを開発する計画で、25年春の開業に向けてオフィス・商業テナントのリーシングを推進しているところだという。「7階には九州・アジアのイノベーションハブとして、プライベートオフィス、コワーキング、会議室、アメニティスペース等を備える『(仮称)CIC Innovation Campus Fukuoka』を誘致した。高層階には宿泊客やスタッフ、地域住民同士の交流体験を付加価値とするライフスタイル型ホテルを開設する予定。人と人との出会いを通じて新たなビジネス・文化が生まれる“創造交差点”を目指したい」等と語った。

 続いて、同社経営企画部長の赤星賢一氏が、11月10日に公表した西鉄グループ長期ビジョン「まち夢ビジョン2035」の内容を紹介。「インキュベーション施設や多様なワークプレイス等の“職”の機能、働く・遊ぶの機能を備えた住宅や、個々人に最適化された在宅サービス、ZEH対応のIoT住宅などの“住”の機能、環境に配慮したライフスタイル体現型ホテルなどの“遊”の機能とさまざまな機能や付加価値を提供する“リアルな場”作りに注力する」と説明した。こうした開発に当たっては「私募ファンドを組成し外部資本を活用することも視野に入れる」という。
 新規事業として、郊外の地域拠点(駅、観光案内所、道の駅、多世代交流施設等)の運営受託についても紹介。「グランピング施設やワーケーション拠点、ファームレストラン等を開設することで、利用者が地域や地域住民のファンとなり持続的に交流が生まれるようにしたい。また地域産品の発掘、商品企画、産業イノベーション等にも取り組み、特産品や新商品を都市部や海外のマルシェ、アンテナショップなどに出品することで、地域経済の成長も図る」等と語った。


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