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住宅産業が果たす役割大きく/プレ協60周年記念式典

「持続可能な社会をつくっていくために住宅産業が果たす役割はさらに大きくなる」と話す、堀内会長

 (一社)プレハブ建築協会は13日、アルカディア市ヶ谷(東京都千代田区)にて、設立60周年記念式典を開催。約230人が参加した。

 同協会会長の堀内容介氏は「この60年間で、住宅産業を取り巻く環境は激変した。果たすべき責任が一層大きくなり、役割も多様化している。住宅政策は量から質へと転換。業界全体でのエネルギー問題が深刻さを増す中で、住宅建築分野のカーボンニュートラルへの対策は待ったなしの状況だ。当協会としても新築住宅に加え、リフォーム・リノベーションを通じて住宅の性能や品質向上を一層推進し、それらが市場で評価され流通が活性化されるように取り組みを進め、より良質な住宅ストックの形成と良好な住環境の整備を図っていくことを目指している。また、応急仮設住宅の建設をはじめとした災害時の住宅対策も大きな使命だ。これから先、豊かで暮らしやすく、安全で持続可能な社会をつくっていくために住宅産業が果たす役割はさらに広く、大きくなるだろう。当協会は60周年を機に改定した行動憲章にもとづき、社会の動きにスピード感を持って対応し、今後も活発な協会活動を展開していく」と挨拶した。

 来賓代表として、国土交通大臣の斉藤鉄夫氏が「将来世代に承継するふさわしい良質な住宅ストックの形成を着実に進めるためには、質の高い住宅の新築・建て替え、リフォームによる性能向上、空き家対策の3本柱でそれぞれの取り組みを強化する必要がある。特に2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、ZEH等の省エネ性能の高い住宅の普及や既存住宅の省エネ対策を加速するとともに長期優良住宅のさらなる普及促進に取り組むことが重要。これらの諸課題の解決に向けては、貴協会を中心とする関係協会の力が必要となる。貴協会がこの60年で蓄積された知識・技術やノウハウを課題解決と社会の発展のために大いに活用され、今後も国民の住生活向上のために取り組みを進めていただくことを期待する」と祝辞を述べた。

 また、設立50周年以降の10年間で協会の活動や発展に貢献した歴代会長や学識経験者に感謝状を、協会会員に表彰状を贈呈した。受賞者は計63人。

「貴協会の知識・技術やノウハウを課題解決と社会の発展のために活用していただきたい」と述べる斉藤大臣


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