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都心Aクラスビル、空室率が大幅上昇

 三幸エステート(株)は1日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づくオフィスマーケット指標「オフィスレント・インデックス」(2023年第1四半期(1~3月)版)を公表した。

 東京都心部のAクラスビル(延床面積1万坪以上、1フロア面積300坪以上、築年数15年以内)の坪当たり賃料は、2万7,479円(前期比1,115円低下)と反転下落。空室率は上昇に転じ、4.7%(同1.1ポイント上昇)と大幅な上昇。複数の新築ビルが空室床を抱えて竣工したことがその要因。オフィス需要はコロナ禍前の水準に回復しつつあるが、建設中のビルは依然としてテナント誘致に時間を要している。

 Bクラスビル(1フロア面積200坪以上でAクラスに含まれないビル)の坪当たり賃料は、1万7,552円(同411円下落)と、5期連続で下落。19年第3四半期を直近のピークに、下落傾向が継続している。空室率は4.9%(同0.3ポイント上昇)と反転上昇。新築ビルに移転したテナントの大口の二次空室が発生したことなどによる。

 Cクラスビル(1フロア面積100坪以上200坪未満、築年数制限なし)は、坪当たり賃料1万6,705円(同510円上昇)と、小幅ではあるが4期ぶりに上昇した。空室率は4.6%(同0.2ポイント低下)と2期連続の低下。一時需要や拡張移転・館内増床により現空床の消化が進んだ。


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