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「夢追う若者向け」シェアハウスが好調

 (株)三好不動産が展開する若者向けシェアハウス「TOKYO<β>(トーキョーベータ)」。入居率は最高9割を超えるなど好調だ。

 同社は2020年末、米国の投資ファンドであるローン・スター・ファンドのAM会社ハドソン・ジャパン(株)と業務提携契約を締結。「かぼちゃの馬車」物件の再生に乗り出した。

 かぼちゃの馬車は「シェアハウス」をうたっていたが、共用部は手狭で最低限の水回り設備があるのみ。入居者同士が交流できるリビングもなかった。にもかかわらず賃料は周辺相場よりも割高で、多くの物件で空室が発生していた。その一方で、建物は築浅、個室でプライバシーが保たれている。物件の多くは最寄り駅から徒歩15分圏内に立地し、交通利便性も高かった。「物件のポテンシャルは必ずしも低くない。工夫すれば入居者を獲得できると考えました」(同社東京支店支店長・森岡 誠氏)。

 そこで、一部の物件を除き、旧ブランドの「女性専用」というコンセプトを撤廃。性別・国籍問わず「夢を追い上京する若者」を新たにターゲットに据えた。賃料は周辺相場よりも安価な3万~6万円台に設定。全物件に家具・家電を完備した。

 手狭な共用部というウィークポイントを補うため、スマートロック、シェアモビリティ等の提携サービスを付帯。若者の夢を応援する施策として、クラウドファンディングの活用講座、セルフコーチングに関するプログラム等も用意した。さらに「気に入った場所が見つかるまで何度も転居できるように」(同氏)と、最短入居期間を3ヵ月に設定。トーキョーベータの他の物件への転居であれば、退去費1万円でいつでも住み替え可能とした。

 物件再生までの道のり、商品設計など詳細は(株)不動産流通研究所が発行する「月刊不動産流通2023年6月号」の「ココに注目!!」を参照。


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