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森トラ、長崎の伝統的建造物をホテルに改修

「ホテルインディゴ長崎グラバーストリート」外観パース。赤煉瓦造りの外観、アーチ型の窓や白い鎧戸など伝統的なデザイン

 森トラスト(株)は24日、IHGホテルズ&リゾーツとパートナーシップ契約を締結し、「ホテルインディゴ長崎グラバーストリート」(長崎県長崎市、客室数約70室)を2024年冬をめどに開業すると発表した。

 世界文化遺産「旧グラバー住宅」や国宝「大浦天主堂」などの歴史的建造物が集積する南山手エリアに立地する、国選定の伝統的建造物(1898年築)を保存・復元し、ホテルとして利活用する。敷地面積約5,505平方メートル、延床面積約4,561平方メートル、地上3階地下1階建て。

 「ホテルインディゴ」は、IHGホテルズ&リゾーツが展開するライフスタイル・ブティックホテルブランド。「ネイバーフッドストーリー」をテーマに、ホテルが立地するエリアのローカルカルチャーやコミュニティ、デザイン等を施設造りに採り入れている。今回の施設は同ブランドとして国内で5棟目、西日本へは初の出店となる。

 日本の「和」、中国の「華」、オランダの「蘭」と多様な文化が混在する長崎の歴史を継承し、「時空を旅する 和・華・蘭(わらかん)ラビリンス」をコンセプトに設定。客室は異国情緒を感じさせる設えとするほか、ダイニング、フィットネスジム等も併設し、国内外から観光客を呼び込んでいく。

 同日会見した森トラスト代表取締役社長の伊達 美和子氏は「現在、外国人観光客が増えつつあるが、東京・大阪・京都・北海道に集中しており、当面は同施設のインバウンド比率も2~3割程度を見込んでいる。ただ再訪の際には、日本文化をより深く知ることができる当施設を選んでもらえると思っている。旅行を好むZ世代にも、ネイバーフッドストーリーという独自性は刺さるのではないか。当施設を起点に長崎の観光業発展に寄与していきたい」等と抱負を語った。

左がIHG・ANA・ホテルズグループジャパン合同会社CEOのアビジェイ・サンディリア氏、右が森トラスト代表取締役社長の伊達美和子氏


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