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三菱地所、ロンドンで同社最大規模のオフィス開発を竣工

「8 Bishopsgate」外観

 三菱地所(株)は13日、英国・ロンドンにおける、大規模オフィスビル開発「8 Bishopsgate」の竣工式を執り行なった。投資額は約1,140億円となり、海外案件としては同社グループ過去最大の規模となる。

 同事業は、歴史的な金融機関やプロフェッショナルファームをはじめ、多様な企業が集積するロンドンの中心部「シティ・オブ・ロンドン」で、同社が保有していたオフィスビル「6-8 Bishopgate」および「150 Leadenhall Street」を一体で建て替えたもの。隣接した2棟を一体で建て替えることで賃貸可能面積を約2.8倍に拡大した。

 敷地面積約3,460平方メートル。建物は、地上51階地下3階塔屋1階建て、延床面積約8万5,000平方メートル。高さは約204mで、同エリアのシンボルタワーとなる。最上階の展望ギャラリーからはロンドンの景色を一望できる。西側のBishopgateと南側のLeadenhall Streetの両方からアクセスが可能。高層(28~48階)、中層(12~26階)、低層(3~11階)で、それぞれ約750平方メートル、1,350平方メートル、1,800平方メートルと面積の異なるフロアプレートとした。オフィスフロアは3~26階と28~48階、オフィス貸付有効面積(約5万1,500平方メートル)のうち、すでに約60%が成約・内定済みとなっている。

 また、英国では建設業界におけるエネルギーと炭素利用に関する目標「RIBA 2030 Challenge」を定めており、同物件も同目標に準拠。環境性能に優れたガラスファサードを外装全面に採用したほか、ソーラーパネルの設置、雨水の中水再利用等により、英国発の建築物環境性能評価であるBREEAM認証で最高評価となる「Outstanding」を、また、建築物の稼働中のエネルギー効率を示すEPC Ratingでも最高評価の「A」認証を取得予定。

 中層にはテナント専用カフェテリアや隣接する大規模屋外テラス(27階)を配置。低層階には大規模ホール(2・3階)やビジネスラウンジ(2階)を設けるなど、テナントの多様な働き方をサポートする。

 同物件は英国内のオフィス開発としては7プロジェクト目。同社は欧州事業において約3,600億円の投資を中長期的に行なっていく予定としている。


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