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関西の会員が「仕事の流儀」をテーマにセミナー

「人生の中で知り合う人は限られており、そのご縁を大切にしなければならないと常々思っている」と挨拶した北澤塾長
セミナーの様子

 不動産業に携わる女性経営者や実務経験者を中心に組織する(一社)不動産女性塾(塾長:北澤商事(株)代表取締役会長・北澤艶子氏)は26日、明治記念館(東京都港区)でセミナーを開催した。

 今回は、「私の仕事の流儀~大阪・京都編」をテーマに、関西の会員がこれまで実践してきたノウハウを提供。その後、参加者によるグループワークを行ない、成果を発表した。

 冒頭、北澤塾長は「人生の中で知り合う人は限られており、そのご縁を大切にしなければならないと常々思っている。女性塾の集まりは今回で36回目を迎え、全国から足を運んでくださるようになった。限られた時間だが、十分に学んで親睦と交流を深めていただきたい」と挨拶。

 建設・不動産会社リジュネビルド(株)を44年経営する、同社代表取締役の妹尾和江氏は、自身が心掛けてきた仕事に対する心構えを披露。お金がない、経験がない、事務所がないという“ないないづくし”から創業し、3人の子供を抱えながらも「他人(ひと)にできて自分にできないことはない」と奮闘してきたこれまでを振り返った。
 「“信用はお金では買えない”“努力したことは決して無駄にならない”“世の中の変化に合わせる”などを心に留め、プラス思考で品格を持ち、他人に優しく謙虚であれといつも心に言い聞かせてきた。世の中の変化に柔軟に合わせていくことも大切なこと」とアドバイスした。

 (株)リヴ大型木造推進部部長の市川宣広氏は、「環境と地域 事業者・利用者に『優しい』地産木造建築の活用」をテーマに、木造建築のメリット・デメリットを紹介。メリットとして、躯体の軽さ、工期の短さ、CO2削減効果、断熱性・吸音性の高さなどを挙げ、「特に保育園や高齢者施設などからは、歩行時の足腰の負担が少ない、底冷え感が少ない、施設使用者の臭いが染みつきにくいといった声をいただいている」と話した。一方、まだまだ普及不足である、使える住宅建材の制限が生じる場合があるといったデメリットもあるが、「これからの普及に向け、消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行なう『エシカル消費』を目指すべき」と締め括った。

 喫茶店のママから、36歳で不動産鑑定士の資格を取得。(有)春日不動産鑑定事務所代表取締役の松田 嘉代子氏は、「金なし、職なし、人脈なしの私がここまでやってこられたのは、引き立ててくださった2人の先生と塾長との出会いがあったから」と振り返り、「大事な人に認めていただけるよう、裏切らないよう、一生懸命努力することが私の仕事の流儀」と話した。


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