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大阪の寺院一体型複合ビルが完成/東京建物

「東京建物三津寺ビルディング」の外観

 東京建物(株)は11日、寺院・ホテル・商業施設の一体型複合施設「東京建物三津寺ビルディング」(大阪市中央区)の竣工を発表した。

 大阪メトロ「心斎橋」駅と「なんば」駅それぞれ徒歩5分、御堂筋沿いに立地する七宝山大福院 三津寺(1808年建立)の再生プロジェクト。江戸時代の木造建築である本堂の保存・継承、1933年竣工の庫裏の老朽化という課題解決に取り組んだ。同社は、立地特性を考慮し、寺院一体型のホテル・商業機能を持つ複合施設の整備等を提案。三津寺が所属する土地に定期借地権を設定し、東京建物を借地権者として開発した。

  本堂は新築した建物の3層吹き抜けピロティに曳家し、寺社の上部容積を新築建物に活用。軒の中腹や唐破風を撤去することで、33年以前の姿に戻した。撤去した唐破風は部材の一部を境内の出入り口の装飾として転用することで、記憶・文化の継承を図った。庫裏は仏像・仏画の展示ギャラリーや茶室を整備し、檀信徒の交流の場として活用する予定。

 新築建物には、テナントとして「カンデオホテルズ大阪心斎橋」が入居し、11月26日に開業する。新築建物および同ホテルの概要については2022年12月15日のニュースを参照。

ピロティの下に整備された三津寺の本堂


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