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カナダに木材安定調達のための現地法人/大東建託

 大東建託(株)は20日、2×4用木材を安定調達するためのカナダ現地法人「大東カナダトレーディング(株)」(ブリティッシュコロンビア州バンクーバー市、代表取締役社長:加藤 富美夫氏)を9月に設立したと発表。2024年1月15日より事業を開始する。

 同社が年間供給する約4万戸の賃貸住宅の約9割が、木造2×4工法の建物で、部材の多くをカナダから輸入している。しかし近年、山火事や虫害、伐採制限により、2×4工法に適するとされるカナダ産のSPF材の供給量が減少。さらに、新型コロナウイルス感染症の流行や北米の製材需要の増加により、製材品の価格が乱高下するという不安定な市況が続いている。
 そこで、同社の事業継続に不可欠な木材の調達を安定的に行なうため、カナダに現地法人を設立した。新会社では、北米・欧州製材所との連携を強化し、原木伐採情報や製材所関連情報などを収集。適正価格による取引で安定的な木材を調達する役割を担う。

 同日行なわれた記者発表で、代表取締役社長の加藤 富美夫氏は「2×4工法の賃貸住宅供給は、当社事業の根幹を成すもの。現地法人設立により安定的な木材の調達を行ない、30年までに持続可能な木材調達比率100%に向け取り組んでいく」と話した。

 24年2月、カナダで事業開始のオープニングセレモニーを実施。北米・欧州の製材所と木材調達の交渉を開始し、新規取引先の開拓も進めていく。


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