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三井不、日本橋に国内最大・最高層木造賃貸ビル

「(仮称)日本橋本町一丁目3番計画」外観パース

 三井不動産(株)は11日、 「(仮称)日本橋本町一丁目3番計画」(東京都中央区)に着工したと発表。国内最大・最高層となる地上18階建ての木造賃貸オフィスビルを建設する。

 計画地の敷地面積は約2,500平方メートル。建物は高さ84mで、延床面積は約2万8,000平方メートル。設計・施工は(株)竹中工務店が担当する。

 竹中工務店が開発し大臣認定を取得した耐火・木造技術等を導入し、1,100立法メートル超の木材を使用する。この取り組みにより、同規模の一般的な鉄骨造オフィスビルと比較して、躯体部分において、建築時のCO2排出量の約30%を削減する効果を見込んでいる。
 建設に当たっては、三井不動産と(株)日建設計が作成したマニュアルをベースに(一社)不動産協会が策定した「建設時GHG排出量算出マニュアル」を適用する。なお、同マニュアルを適用してCO2排出量を把握する取り組みは、同オフィスビルが初となる。

 オフィス基準階面積は約1,180平方メートル。内装・仕上げ材にも木材を積極的に活用する。事務所専有部は木の構造部材を現しとし、木に触れ、香りを感じられる環境を創出する。また、一部フロアには、日本橋において三井不動産初となる、都心型の賃貸ラボ&オフィス「三井リンクラボ」を整備する。
 敷地内には約480平方メートルの緑地を整備。オフィスワーカー、来館者、周辺住民に緑豊かな歩行空間を提供する。樹種の選定にあたっては生物多様性に配慮し、「いきもの共生事業所認証(ABINC認証)」の取得を目指す。
 さらに、ビルの屋上には、有機質肥料を用いた水耕栽培システムや、空調設備の省エネ効果が期待される屋外機芋緑化システムを導入する計画。

 加えて、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の導入や既存建物の解体工事で発生する廃材や新築工事で発生する端材を建物の一部や什器等に再利用するなど、環境配慮の取り組みも進める。

 竣工は2026年の予定。

オフィス専有部イメージパース


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