三菱地所(株)と三菱地所プロパティマネジメント(株)は23日、複合ビル「新東京ビル」(東京都千代田区)の一部フロアのリニューアルを完了したと発表した。
同物件は、JR他「東京駅」直結。敷地面積9,827.26平方メートル。建物は、鉄骨鉄筋コンクリート造地上9階地下4階建て、延床面積10万2,768.18平方メートル。1963年竣工。
同物件のリニューアル工事は、同社が推進する2020年代における丸の内エリア(大手町・丸の内・有楽町)のまちづくり「丸の内NEXTステージ」の一環。20年に先行して4階をリニューアルし、イノベーション拠点「Shin Tokyo 4TH」をオープンしていた(過去のニュースを参照)。今回の工事は、22年8月に開始したもので、1階北西区画と3・5階をリニューアルした。
リニューアル工事において、外装は、横連窓のデザインは残しつつ、窓ガラスをLow-E複層ガラスに全面更新し、省エネ性能の向上を図っている。内装は、1階中央部の円形照明、床と壁のモザイク調のアートタイルは残し、基準階においては開業時からの素材を生かすストック型リノベーションに。さらに、動物由来の原材料を使わずに作られた人工的な皮革であるヴィーガンレザーを使用した什器やリサイクル素材の壁面タイルを利用するなど、環境に配慮。また、各フロアを階段で気軽に移動できる既存ビルの動線の特徴を生かし、各階で異なるコンセプトのフロアデザインを展開する。2階以上の各階エレベーターホールには、オフィスワーカーが自由に使うことができるラウンジスペースを設置する。
3・5階には今回、これらリニューアルを施したほか、廊下にアート作品を掲出。また、1階北西区画には、丸の内と有楽町の就業者や来街者が利用できる屋外空間となるよう、開放感のあるピロティ空間を新設した。
その他のフロアのリニューアルについても順次進めていき、25年度中に全体の工事を完了する計画。