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(一社)不動産協会は21日、オークラ東京(東京都港区)で第66回定時総会と懇親会を開催した。
懇親会の冒頭、挨拶した同協会理事長の吉田淳一氏は、「不動産マーケットは総じて安定的に推移しているが、建築費の高騰や金利の先高観など確実に厳しさを増している。特に建築費の高騰は、事業の持続可能性はもとより市街地再開発などの都市再生、ひいては日本の経済成長に深刻な影響を及ぼす大きな課題だ」と言及。その上で、(一社)日本建設業連合会と共に立ち上げる協議体(4月9日付のニュース参照)を通じ、「不動産業界と建設業界が同じ方向を向いて、(課題解決に向け)忌憚のない議論を行なっていく」とした。
来賓を代表して挨拶した国土交通大臣の金子恭之氏は、「国内投資促進による投資と賃上げの好循環の実現には、住宅・不動産への投資の活性化や都市の再生が不可欠。ちょうど昨日20日、地域に民間投資を呼び込む『都市再生特別措置法』の改正法案が成立した。今後も情勢やニーズの変化を踏まえ、制度の改善や税制改正など必要な施策に取り組んでいく」と述べた。
総会では、2026年度の事業計画を決定。環境政策では、2050年カーボンニュートラルに向け、省エネと再エネの取り組みを加速。また、引き続き中高層建築物における木材利用の普及に努めるとともに、ライフサイクルカーボンの算定・届け出の法制化、サステナビリティに関する情報開示に向けての対応を図る。
都市政策については、都市の個性を磨き、新たな価値創造やイノベーションの創出、レジリエンス強化に注力するとともに、既存ストックの利活用の促進や持続可能なエリアマネジメント体制の構築に取り組む。
住宅政策では、4月に施行された改正マンション関係法に基づき、多世代にわたり活用されるストックを形成し、適正な維持管理などを通じて、市場で適正に評価され循環するシステムの構築を目指す。また、誰もが安心して暮らせる住まいの確保に向け、新築住宅の供給と既存住宅の機能更新の両面で、支援の拡充等に必要な取り組みを展開。加えて、老朽化マンションの建て替えが円滑に進むよう、事業のボトルネックとなっている手続きなどについて見直しを求めていく。
27年度の税制改正要望に関しては、26年度で期限を迎える土地固定資産税の負担調整措置等をはじめ、GX・DXの推進やイノベーションの創出、経済社会構造の変化に伴う課題に対応した環境、都市、住宅などの政策推進に必要な税制の検討を行なう。
また、25年から対応を進めてきた分譲マンションの投機的短期転売問題について、同協会会員企業各社の取り組みを引き続き支援していくことを確認した。