(株)東京商工リサーチは25日、金利上昇が中小企業の業績に与える影響についての調査結果を発表した。2025年1~12月期の決算を取得できた中小企業のうち、有利子負債を計上した32万1,953社を対象に分析した。受取利息と支払利息割引料から推定した利子率が上昇した場合の経常利益や赤字企業率を試算した。
推定支払利子率と推定受取利子率がそれぞれ0.5ポイント上昇した場合、中小企業の平均経常利益は4,725万円から4,642万1,000円に減少。赤字企業率は27.7%から29.4%へ1.7ポイント上昇するとの試算となった。金利が1ポイント上昇した場合には、平均経常利益は4,559万1,000円、赤字企業率は31.0%まで悪化する。支払利息の増加が受取利息の増加を上回ることから、損益の悪化が進む結果となった。
産業別では、金利が0.5ポイント上昇した場合、全10産業で赤字企業率が悪化。不動産業は21.7%から27.0%へ5.3ポイント上昇し、悪化幅が最も大きかった。金利が1ポイント上昇した場合には31.0%となり、25年比で9.3ポイント悪化する。
不動産業は平均経常利益の減少幅も大きく、金利が0.5ポイント上昇した場合、1億2,373万円から1億1,725万3,000円へ647万7,000円減少するとの試算となった。業種別の赤字企業率は、不動産取引業が5.8ポイント、不動産賃貸業・管理業が4.7ポイント、それぞれ悪化する。土地・建物等の取得で借入金への依存度が高く、支払利息の増加が収益を圧迫しやすいことが要因と、同社は分析している。