不動産情報サービスのアットホーム(株)は26日、「地場の不動産仲介業における景況感調査」(2026年4~6月期)の結果を発表した。
同社加盟店のうち、都道府県知事免許を持ち5年を超えて不動産仲介業に携わる不動産店の経営者層を対象に、不動産流通市場の景気動向をアンケート調査。北海道、宮城県、首都圏(1都3県、東京都は23区と都下)、静岡県、愛知県、近畿圏(2府1県)、広島県、福岡県の13都道府県14エリアで前年同期と比較した業況判断指数(DI)を算出している。DI=50が前年並み。調査期間は26年6月12~25日。有効回答数は1,937店。分析はアットホームラボ(株)。
当期の賃貸仲介の業況DIは、首都圏が51.6(前期比1.8ポイント下落)と2期連続で50超を維持した。近畿圏が45.8(同3.8ポイント下落)。前年同期との比較では、首都圏は0.7ポイントプラス、近畿圏は0.3ポイントマイナスだった。
エリア別では、14エリア中10エリアで前期を下回るも、首都圏では東京23区が53.7(同0.4ポイント上昇)、千葉県が52.6(同3.8ポイント下落)、神奈川県が51.2(同5.4ポイント下落)と、3エリアで50超を維持。不動産会社からは「新卒の初任給が大幅に増えたため、高額家賃の部屋が決まりやすかった」(東京都豊島区)、「23区内で家賃が高くなっているために引っ越してきたというケースが多かった」(千葉市)などの声が聞かれた。
前年同期との比較では、7エリアで上昇。特に、宮城県は47.1で4.8ポイントプラス、広島県は43.3で7.8ポイントプラスと、大きく上昇した。一方、下落した7エリアのうち、東京都下、京都府、大阪府、北海道は前年同期に加え前期比でもマイナス。不動産会社からは「初期費用を安くした物件の反響、成約が多かった」(仙台市)、「家賃が上がっており、住み替えが少なくなっている」(大阪市)などのコメントが寄せられた。
売買仲介の業況DIは、首都圏が44.8(前期比2.7ポイント下落)と4期ぶりに下落し、近畿圏が43.0(同1.6ポイント上昇)。前年同期との比較では、首都圏は0.5ポイントプラス、近畿圏は1.5ポイントマイナスだった。
エリア別では14エリア中7エリアで前期を上回り、広島県では50.6(同2.5ポイント上昇)と、唯一50超に。不動産会社からは「安価物件のお問い合わせが多い」(広島県三原市)などの声が聞かれた。一方、東京23区は44.4(同6.9ポイント下落)と大幅に下落。「価格高騰を受けて慎重な方が増えてきた」(東京都千代田区)、「不動産価格が上がりすぎて住宅を買うことを諦めている方が多い。一生賃貸で良いという方が周りに増えた」(東京都大田区)などのコメントが見られた。
来期(26年7~9月期)の見通しDIは、賃貸仲介が首都圏43.9(今期比7.7ポイント下落)、近畿圏が41.2(同4.6ポイント下落)。売買仲介では首都圏が39.3(同5.5ポイント下落)、近畿圏35.9(同7.1ポイント下落)と、いずれも下落を見込む。