東京建物(株)と同社グループの東京不動産管理(株)は、複数のビルを集中管理するビルメンテナンスセンター「BASE YNK(ベース インク)」を開設。16日からの実証運用を前に、マスコミに施設内部を公開した。
ビル管理では、建物ごとに担当者を配置し、その担当者が現場を専任で管理するのが通常だが、その方法ではノウハウが物件を長く担当する個人に蓄積され、業務が属人化してしまう。さらに後任者は一から覚え直すこととなるため、育成のスピードや管理品質の平準化が課題となる。
そこで、複数の建物の状況をビルメンテナンスセンターで一元的に把握し、各建物を横断して管理するチームを組織することで、安定したビル管理サービスを継続的に提供できる体制を整備。その基地として同施設を設置した。
JR「東京」駅から徒歩3分に位置する、東京都中央区の「NTA日本橋ビル」の地下1階に開設。YNKエリア(八重洲、日本橋、京橋)にある「東京建物八重洲ビル」「東京建物日本橋ビル」「東京建物八重洲さくら通りビル」「東京建物八重洲仲通りビル」の4物件を横断的に管理する。
複数の事象を一元的に把握し対応状況を集約表示する「ダッシュボード」、建物内部を立体に表示し、一目でどこのビルのどこの階層、どこの箇所で発生しているかが分かる「3Dビューア」、現地状況を遠隔で把握できる「クラウドカメラ」、これまでの蓄積情報を学習し、チャットボット形式で問いかけに回答する「ナレッジAI」、点検・対応の記録を集約する「管理ロイド」を実装。管理物件に常駐する現場スタッフと同施設のメンバーとで情報を共有し、建物の状況確認と施設トラブルの初動対応に当たる。
施設空間は、オフィスのように明るく清潔感のある内装を採用。さらに、快適に着用できる素材を採用したユニフォームに刷新した。併せて、複数の建物をチームで横断管理する体制を整備したことで、休暇が取得しやすくなるほか、担当者が休暇取得で不在のときや、複数の建物で設備異常が発生した場合でも、チームメンバーや各物件の現場スタッフが連携しながら対応できるといった働き方改革、ひいては人材獲得・定着にもつなげる計画。
東京建物(株)ビルマネジメント第一部長の大柄光司氏は、「中長期的に人材の確保が難しくなる中、長年現場で培われてきた技能等をどのように次の世代へ引き継ぐか、建物ごとのばらつきを抑えて安定した管理サービスを提供していくか。ビル管理の現場が直面している構造課題に対する答えを形にしたのが『BASE YNK』だ。チームで現場を支える、新しい働き方への転換に取り組んでいく」と説明した。
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